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NPO法人IFE

Report from BENIN

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No. 023
日本人が思う「アフリカ=動物」

ライオン

ライオン

珍しい鳥のマラブー

珍しい鳥のマラブー

マジ切れするワニと飼育係

マジ切れするワニと飼育係

目を細めて笑うロバ君と飼育係

目を細めて笑うロバ君と飼育係

毛づくろいする猿と飼育係

毛づくろいする猿と飼育係

「わたしが象を見たのは、上野公園が生まれて初めてだったんだよ。」とゾマホンは言った。

ゾマホンが生まれた町は、ベナンの南部、海に面した最大の都市コトヌーから北へ車で3〜4時間のダサズメという田舎町である。

このコトヌーからダサズメにいたる周辺には、家畜以外の動物はほとんど見ることがない。つまり、日本人がアフリカと聞いてイメージする象、キリン、ライオンなどの動物園で見るような動物はいないのである。

ベナンの北部の、ニジェールやブルキナファソとの国境付近にはサファリと呼べる広大な自然動物公園があるから、そこまでコトヌーから十数時間をかけて出掛ければ見ることができる。

貧乏学生であったゾマホンには、そんな所までわざわざ出掛けて動物を見るほどの時間も金もなかったであろうし、ほとんどの国民が同じであろう。
そこまで見に行く時間も金もあるのは、外国人観光客ということになる。

☆パラダイス☆ 〜ベナンの動物園紹介〜

ベナンの北部には広大な自然動物園がありますが、ベナン最大の経済都市コトヌーには、その雰囲気をこじんまりと見せてくれるミニ動物園があります。

観光客向け民芸品センター(クラフト・センター)の一番奥まったところにあって、塀に囲まれて随分目立ちません。
入場料は大人が1,000フラン(約200円)、子供は半額です。

小さい扉の入り口を入ると、すぐ目の前に水のかめを捧げる女性の像が歓迎の挨拶をします。
すぐ右には、宣伝の看板が置いてあります。外に出しておけばよさそうなのに・・・。

ここにはおおよそ以下のような動物たちがいます:

  • 猿が数種類
  • ワニ2〜3種類
  • 鳥(オウム、鷲、七面鳥、マラブー、他2〜3種類)
  • 亀(甲羅の大きさが数十センチの親と子供数匹)
  • ロバ
  • ライオン2頭
  • 蛇(2〜3種類)
  • 爬虫類2〜3種類
  • ハムスター&うさぎ

ここの動物たちはすべてベナンの国内から集められたとのことで、珍しいのはマラブー(Marabout:西アフリカのコウヅルの一種、くちばしの太い大型のツル)くらいでしょうか。

ですが、このミニ動物園の面白いところは動物の種類ではありません。
飼育係と動物とのやりとりが面白いのです。

飼育係の人が 除道具の柄を持って、ワニやオオトカゲなどを小突き回してそのマジ切れの様子を見せてくれるのです。
こんな動物園聞いたことも見たこともありません。

ライオンやマラブーは、暇つぶしにその棒にじゃれついたり、噛み付いたりしていてまんざらでもなさそうでしたが・・・。

猿などは、随分飼育係の人と仲良しのようで、写真の通り毛づくろいなどをしています。
ロバは外部のお客がくると鼻を鳴らしますが、飼育係の人が一緒だと目を細めて笑っています。

そのミニ動物園の主役たちを支えているのは鶏です。
十数羽の鶏が動物園の入り口のところに集合していました。

マラブーは、この鶏をいっぺんに3羽飲み込むことができるという凄いツルなのだそうです。

ベナンの北部の自然動物公園に行く時間がない方には、この実に家庭的な、暇そうなミニ動物園はお薦めです。

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