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NPO法人IFE

Report from BENIN

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No. 024
ベナンの飲み物〜ビサップ〜

ビサップ(ハイビスカス)のビン詰め330mlで約40円

ビサップ(ハイビスカス)のビン詰め330mlで約40円

ミネラルウォーターで作ったビサップ

ミネラルウォーターで作ったビサップ。ウマイ!

100g入りで約20円!

100g入りで約20円!

ビサップ工場 加熱殺菌用オーブン

ビサップ工場 加熱殺菌用オーブン

ベナンの飲み物ビサップの紹介

このビサップという飲み物は、ビサップと呼ばれる花(ハイビスカス・サドダリファ)の花の部分を乾燥させ、これを水に浸して、濃い赤ワイン色のジュースを造ります。

西アフリカのセネガルで最も人気のある飲み物ですが、ここベナンでも庶民の飲み物として一般的です。市場では、この乾燥したビサップを袋入りなどにして売っています(100g入りで約20円)。また、物売りさんたちがビサップのジュースをビニール袋に入れ、冷凍にしたり、冷やしたりして売っています。

このビサップは、日本でもハイビスカス・ジュースやハイビスカス・ティー(ハーブ・ティー)、それにハイビスカス・ジャムなどとして販売されているようですが、まだ一般的ではないようです。

ある資料によりますと、これはハイビスカスでも、食用の「ローゼル」という品種だそうで、ビタミンC、各種ミネラル(特にカリウム)、天然の有機酸(クエン酸など)、そしてアントシアニン系の色素などが豊富に含まれてるとされています。
これらの成分は、新陳代謝を高め「疲労回復」にいいのだそうで、豊富に含まれるカリウムは、利尿効果もあり、「むくみ」を解消する効果もあるとか。さらには「眼精疲労」や「便秘」「肌荒れ」などにも効果があると言いますから、現代人にはなかなかよさそうな飲み物です。

ベナンで初めてというビサップジュースのビン入りを飲ませていただき、「こりゃ美味い」と言うことで、製造元を尋ねたところ、「たけし日本語学校」の生徒さんの一人が製造・販売していると言うので、見学に行ってきました。

瓶入りビサップ・ジュースの製造工程はおおよそ以下のようなものでした:

  1. ベナン北部で栽培され乾燥されたビサップを仕入れる。
  2. 乾燥されたビサップを水で洗浄する。
  3. 水を釜で煮沸する。
  4. 火を落としたお湯の釜に、洗浄したビサップを入れる。
  5. 3時間ほどビサップの成分を抽出する。
  6. フィルターでビサップ液をこし取る。
  7. 砂糖などを加え甘みを調整する。
  8. 瓶詰め。
  9. お湯の釜、あるいはオーブンにて 加熱殺菌。
  10. ビンにラベルを貼る。
  11. 箱詰めして出荷。

日本語学校の生徒さんでここの経営者であるセポン氏は、今後是非とも缶入りのビサップを製造して国内外でたくさん売れるようにしていきたいとの夢を持っているのだそうです。
そのためにも、まずは缶詰にするための小型の製造装置を日本あたりから購入できないかと考えているそうです。

将来、日本でベナン印の缶入りビサップ・ジュースが販売される日が来るとうれしいですね。

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