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NPO法人IFE

日本語教師の窓

Category "お便り" の記事一覧

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お便り 73 - 5月後半

藤波先生 編

2010年5月16日(日)ベナンのお菓子

FAN MILKベナンのおやつで、私が一番好きなものは、Fan Milkです。Fan Milkは写真にあるような、袋に入っているアイスです。食べ方は、袋の端を少しだけ噛み切って穴をあけ、そこからアイスを「吸う」のです。写真のFan Milkはすでに袋の左下に穴があけてあります。ここからアイスを吸います。

味は、ミルクやチョコレートなどがあって、甘くてとてもおいしいです。値段はなんと100CFA(約20円)です。

このFan Milkを作っている会社の本社はお隣のトーゴにあって、そこからトラックでアイスが運ばれてきます。販売方法は、販売員がラッパを鳴らしながらタイヤのついたクーラーボックスを押して歩きます。ですから、大体路上で買うことになります。大乾季の暑い時期には、このFan Milkに本当にお世話になりました。

その他に私が好きなおやつは、自家製キャラメルです。大体女の人が頭の上に大きめの容器を乗せて、その中にキャラメルを入れて売って歩きます。10個ぐらいずつ袋に入っていて、値段は100CFAくらいです。日本にあるキャラメルのような柔らかさはありませんが、味は日本にあるキャラメルと同じです。

スーパーでチョコレートなどを買うと、非常に高いです。スニッカーズやキットカットなどは、ひとつ300〜500CFA(60〜100円)くらいします。日本円に換算してみると非常に安く感じるのですが、ベナンの物価感覚だととても高いです。それに比べて、Fan Milkやキャラメルは安くておいしいので、とても重宝しています。

藤波

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お便り 72 - 5月前半

藤波先生 編

2010年5月2日(日)停電の理由

最近、9月から日本に行く予定のイワダンさんのために個人授業をしています。大体週に2回、日本に行くための準備として、日本語の勉強をしているのです。

その授業の中で、イワダンさんがベナンの停電の理由について話してくれました。実はイワダンさんは、ベナンで最も有名な国立大学の大学院で外交の勉強をしていて、時々ベナンの国営放送の番組でコメンテーターのような役割も務めてしまう、ちょっとすごい大学院生です。

イワダンさんによると、現在、ベナンはガーナやナイジェリアから電気を買っているとのことでした。現在何が問題なのかというと、何とコートジボアールとトーゴも、ガーナから電気を買うようになってしまったというのです。つまりガーナは、コートジボアールとトーゴとベナンという3つの国に電気を売っていることになります。なんでも、ガーナの水力発電施設は非常に優れているので、そういう芸当が可能なのだとか。なぜコートジボアールとトーゴがガーナから電気を買うようになったかというと、単純に発電のため設備が壊れてしまったかららしいのです。いくらガーナの水力発電が優れているとはいえ、3つの国でその電力をわけなければいけないとなれば、足りなくなるものうなずけます。それで、今コートジボアールの首相がベナンに来て、ベナンのヤイ・ボニ大統領と今後の策を検討しているらしいのです。今後、どのような解決策が提示されるのか、興味があります。

それにしても、旧フランス植民地のベナン、トーゴ、コートジボアールが、旧イギリス植民地のナイジェリア、ガーナから電力を買っているというこの図式は、フランスの旧植民地に対する対応の仕方を暗示しているような気がしてなりません。

藤波

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お便り 71 - 4月後半

藤波先生 編

2010年4月16日(金)日本人とカレーの関係

今日は珍しく電気ががんばりました。いつも通り短い停電はあるものの、すぐに復旧。午後はほとんど停電することなく乗り切りました。

金曜日は授業がない代わりに、週末の授業の準備に追われます。そんな時電気があるのは非常にありがたいです。おかげで仕事がはかどりました。

金曜日は、いつもご飯を作ってくれるベロちゃんが休みなので、私と山下先生でごはんを作ります。外食はほとんどしません。日本に比べて物価が安いとはいえ、やはりレストランで食事をするとかなりの金額を払わなければならないからです。今日の食事当番は山下先生。メニューは、肉なしカレーです。肉はとても高いので、ちょっと手が出ません。ですからいつもジャパンハウスのカレーは肉なしです。ちなみにカレールーは日本のものです。しかし、肉なしカレーってやっぱり何か物足りないんですよね。おいしいんだけど、妙にサラサラしていて物足りない。例えば肉じゃがも、肉がないとおいしくないですよね。当たり前ですが。やはりあの脂身は重要な役割を果たしているわけです。せめて油揚げでもあればもうすこし違うのかもしれませんが、さすがにベナンに油揚げはないですね・・・。

でもやはりカレーはカレーです。肉なしでもやっぱりカレーはおいしいです。日本人は(少なくとも私と山下先生は)一か月に一回はカレーを食べないと生きていけない人種のようです。

藤波

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お便り 70 - 4月前半

藤波先生 編

2010年4月1日(木)小刻みに

小刻みな停電に悩まされました。恒例の10時間停電の後、やっと復旧したと思うと10分から30分おきくらいの感覚で小刻みに停電します。

こういう時はもうあきらめて寝るしかないんですね。暗闇の中で寝ころがりながら授業の構成を考えています。

授業の時の停電もやっぱり困ります。先日は、授業中10分おきに短い停電があって、授業に出席していた秘書のダベデさんはその度に発電機の所まで走って行って、発電機を回したり止めたりしていました。何回も教室と発電機の往復を繰り返していたので、ダベデさんは疲れきってしまい、それはそれでおもしろい光景だったのですが、さすがにベナン人の皆さんもこの停電には呆れ気味のようでした。

しかしいつまで続くのでしょうか、この停電は。このまま今の状態が普通になってしまいそうでこわいです・・・。たぶんそうなったらそうなったで、私達も何とかやっていくんでしょうが・・・。すでにこの停電地獄に慣れてきている自分にちょっと驚きます。こうやって、人間は環境に適応していくんですね〜。

藤波

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お便り 69 - 3月後半

藤波先生 編

2010年3月16日(火)苦情

最近どうやら、日本からの荷物がうまくベナンに届かないようです。私が日本から郵便で送ってもらった荷物も届きません。前任の先生が日本から送って下さった荷物も届きません。イギリスの知人から送ってもらった郵便も届きません。届く確率は5割というところでしょうか。

郵便があまりに信用できないので、日本から宅急便で送ってもらった荷物は、こちらの営業所に届いていることが確認できているにもかかわらず、「手続き上の理由」とかで何回営業所に足を運んでも荷物を受け取れません。ものすごい金額の関税を払ったのにも関わらず、です。この状況にはちょっと呆れてしまいました。

何回も郵便局に行ったり宅急便の営業所に行ったりするのは、本当に時間の無駄ですが、フランス語の練習にはなります。苦情を言うのは本当にいい練習になるんです。そういう場合は秘書のダベデさんやドライバーのイレネーさんが一緒についてきてくれるのですが、とりあえず自分が言いたいことはできるだけ自分で言うようにしています。

しかし、どれだけ文句を言っても相手は「だって仕方ないじゃん」という態度を崩そうとしません。誰が文句を言っても、答えはいつも「だって仕方ないじゃん。もう少し待ってよ。」です。前回は「もう3回も来て、お金も払ったのに荷物が受け取れないというのは、おかしいでしょう?」と文句を言ったら、「3回?それじゃ足りないわ。30回は来ないと受け取れないわよ。」と言われてしまいました。私は思わず笑ってしまいました。それまでは結構いらいらしていたはずなのに、その発言を聞いた瞬間に、その怒りはどこかへ行ってしまいました。ここまで徹底して「私に責任はない」という態度を貫かれると、客に対して全く媚びないその態度が逆にいいものに思えてくるから不思議です。

とりあえず私はあと27回ほど営業所に通う必要があるようです。

藤波

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お便り 68 - 3月前半

藤波先生 編

2010年3月1日(月)ベナンの電気事情

ベナンは電気を他の国から輸入しています。ベナン国内にも発電のための設備はあるようなのですが、その発電所だけでは国内の全ての電力を供給することができないので、例えばトーゴなどの近隣諸国から電気を買っているのです。

自分の国で使う電気を国内でつくれないというのは、なかなかつらいことだと思います。もちろん日本も石油や食料を大量に外国から輸入しているので、そういう状況はベナンと同じと言えます。

しかし、電気を長い距離送るとなるとさすがにロスも大きいでしょうし、他の国で何か問題が生じて発電ができなくなるとたちどころにベナンもその影響を受けてしまいます。何年か前にベナン政府は、電気の自給率を上げるべくガス発電用の施設を建設し、機械等も輸入したそうですが、現在それは稼働していないそうです。なんでも、すぐに壊れてしまって使い物にならなかったとか・・・。政府の詳しい状況はわからないのですが、道路とか電気とか水とか、その辺は早急にがんばってほしい所だなと思います。それからもちろん教育も。しかし、この国で生活していると、その道は果てしなく長く険しいもののように感じてしまいます。

藤波

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お便り 67 - 2月後半

藤波先生 編

2010年2月16日(火)水が出ました

やっぱり水がある生活っていいですね。体も気持ちもさっぱりします。

というわけで、今日、ようやく水道から水が出ました。本当によかった。本当に月並みな感想ばかりで恐縮ですが、これからはもっと水を大切に使いたいと思います。そして、洗濯物は溜めずに、できる時にまめに洗うようにしたいと思います。

藤波

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お便り 66 - 2月前半

藤波先生 編

2010年2月3日(水)どんなベナンが

今日、ちょっとした用事があって、大使館の前の道で2時間ほど人待ちをする時間がありました。することもなかったので、イレネーさんと二人で車の中で昼寝をしていました。大使館がある一角は、最近できたばかりの建物が立ち並んでいて、ちょっとした高級住宅地のようです。この付近は政府の建物や会議場なども多く、富裕層が多くすんでいるエリアです。海が近いので、少し強い海風が常に吹いています。静かで、虫もいなくて、涼しい風が吹いていて、まさに昼寝にはもってこいの場所だったので、私もイレネーさんも気持ち良く昼寝することができました。そんな時にふと考えたのは、こういうところに住んでいる人たちには、ベナンという国はどんな風に見えているのだろうか、ということでした。きっと、もう少し庶民的な場所に住んでいるベナンの人たちとは見え方は違うのだろうと思います。たぶんそれは仕方のないことなのでしょう。どうがんばってみても、その国の全てを見て全てを理解することは不可能です。私にしてみても、電気も水道もあるコトヌーという街に住んでいるので、おそらく電気も水道もないような村に住んでいる人の状況などほとんど見えていないのだろうと思います。今までに数回、そういう村を訪れたことはありますが、それはただ「訪れた」というだけであって、そこに「住んでいる」わけではありません。「訪れる」と「住む」では見えるものが全然違います。そう考えると、自分はベナンに住んでいるけれど、きっと非常に限られたものしか見られていないんだろうなと思いました。

藤波

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お便り 65 - 1月後半

藤波先生 編

2010年1月17日(日)希望は生命保険

書初めAクラス「希望は生命保険」「持続します。愛」「幸福多量」「向上倍増」

新年を迎え、たけし日本語学校では毎年恒例の書き初めが各クラスで行われています。とは言っても全てのクラスの生徒が書き初めをするわけではありません。漢字をある程度勉強している生徒だけです。

生徒達は自分達で書く内容を考え、日本語がわからない時は辞書で調べながら書くわけですが、その内容がなかなかおもしろいのです。人気のある言葉は、「健康」「幸福」「成功」「愛」などで、ほとんどの生徒はそれを書くのですが、みんな欲張りなのか、1枚の紙に3つも4つも言葉を書きます。例えば「健康・結婚・幸福・お金持ち」というような具合です。

さらに、独創的な言葉も数多く飛び出します。例えば、トスさんは「良く成るか亡くなる」。これは、「今年自分自身が向上しなければ死ぬ=死ぬ気でがんばる」という意味らしいです。他にも「持続します。愛」、「幸福多量」「向上倍増」などが飛びぬけて個性的でおもしろかったです。日本語としては正しくありませんが、ちゃんと意味は伝わりますよね。そして私と山下先生が一番いいと思ったのは、セポンさんの「希望は生命保険」です。これも日本語ではあまり使わない表現ですが、意味は伝わります。「希望が一番大切。希望があれば大丈夫。」というような意味でしょう。果たして、日本語を母語としている日本人はこういう個性的な言葉達を作り出すことができるのでしょうか。少なくとも私には無理です。自分の考えていることをそのままダイレクトに表わそうとすると、こういう独創的な言葉が出てくるのだと思います。

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お便り 64 - 1月前半

藤波先生 編

2010年1月1日(金)新年

山下先生の誕生日パーティ1午前0時になった瞬間、山下先生の誕生日パーティが始まりました。出席者はたけし日本語学校で一番長く日本語を勉強しているABDHIクラスの生徒4人と、ジャパンハウスのベロちゃん、山下先生、寺嶋さん、私です。1月1日生まれの山下先生のために、12月31日の23時30分頃からジャパンハウスに集まってきてくれていたのです。みんなでワインを飲みながら、山下先生の誕生日を祝いました。

というわけで、2010年はパーティとともに幕を開けました。

今年の抱負。たけし日本語学校をもっといい学校にします。たけし日本語学校はいい学校です。でも、問題点も山ほどあります。変えるべき所は、たとえ手間がかかっても変えていきたいと思います。日々の仕事を言い訳にして後回しにせず、学校全体を常に見て仕事ができるようにしたいと思います。

藤波

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