ココさんのにほん体験記(2005年)
ベナンの日本語学校一期生「ココ・アニセ」さんが 国際交流基金 日本語成績優秀者研修に参加しました。
日本語成績優秀者研修
日本語成績優秀者研修とは海外の日本語学習奨励事業の一つで、海外各国の日本語教育機関で日本語を学習し、優秀な成績を修めている学習者を2週間日本に招へいするプログラムです。講義及び研修旅行等を通じて、日本語及び日本社会・文化への理解を深めることを目的とします(この日本語成績優秀者研修は、公募ではなく、海外の独立行政法人国際交流基金事務所または在外公館が、関西国際センターの依頼に基づき、各国・地域ごとに定められた方法で 参加候補者を選びます)。
国際交流基金HPより
ココさんの紹介
ココさんはたけし日本語学校の第一期生。つねに冷静沈着で、漢字にもおじけることなく興味を持ち続けて、今回の来日のチャンスを自らの力で獲得しました。
日本での研修期間中もとても礼儀が正しく、積極的に色々なことを学んでいました。
また、ココさんの次女が2005年夏に誕生し、「よろこび」と命名したとのことです。アフリカのベナンの地に着々と日本の文化が浸透しはじめています。
研修参加者
今回は全世界から82名76カ国からの参加がありました。アフリカ地域からはエジプト、チュニジア、モロッコ、ガーナ、ケニア、 セネガル、ベナン、マダガスカルからそれぞれ1名の参加がありました。
受講内容
- 関西弁講座
- ホームステイガイド・大阪 / 東京ガイド
- お礼の手紙
- 若者コトバ
- ディスカッション(外国人からみて日本人のここがもったいない)
初めて使うはしもお手のものです。
日本食は何でもおいしいと、食べていました。最初はお刺身もちょっと抵抗がありましたが、わさびはとてもお気に入りの様子でした。
歓迎会に参加されたみなさんと。
この日、ココさんは日本語のスピーチを用意し、みなさんの前で堂々と発表し、日本に来られたことに対し感謝の気持ちを述べました。
研修に参加した仲間と。
世界各国から参加した研修生とも仲良くなり、互いに日本語でコミュニケーションを図っている姿がとても印象的でした。
ココさんの報告
ココさんがベナンに帰国した際、日本語学校で帰国報告会をしました。その時、学習者の前でスピーチをした内容を編集を一切加えずに、掲載いたしました。
「日本旅行の報告」
ココ・アニセ
本日、 わたくしは あなたがたに 私の 旅行を ほうこくするのために
私は あなたがたの前に います。
ちょっと 聞いて下さい おねがいいたします。
イフェ財団のかたと せいとたちの おかげで 私は 日本に行くことが できました。
まことに ありがとう ございました。
二週間に 私は 関西国際センターで いろいろな すばらしい けいけんを
することが できました。
まず、 日本語の勉強です。 私は ほとんどにとって 関西の 大阪べんの
勉強をしました。 また、 日本の若者 コトバや ホームステイなどの
情報は 勉強しました。
つぎに、 日本語のクラスのほかに、 いろいろ おもしろい かつどうに参加する
ことができました。 いけ花、茶道、 あいきじゅうじゅつ、 書道などを
たいけんすることができました。 研修旅行では 日本の いろいろな ところへ
行くことができました。 奈良、京都、広島、東京の浅草、日光などを 回りました。
さいご、修了式パーティーをしました。
要するに、日本のたいざい中は よくて たのしかったです。
みなさん ありがとうございました。
国際交流基金の方よりコメント
今回の研修でお世話になった国際交流基金の方よりコメントをいただいました。
研修開始前に全員に自己目標を書かせましたが、ココさんは「日本の経済について」 ということを記された記録があります。研修旅行では東京、日光、京都、奈良、宮島を訪問しました。その際もアタッシュケースとネクタイという、きちんとした姿がとても印象的でした。文化体験では書道と合気柔術を受講していました。本や映像ではない生の日本の姿や日本人に接すること、他国の日本語学習者と意見交換をすることによって、これまで以上にベナンという自文化を客観的に観察する視点が芽生えたのではないでしょうか。