本文へジャンプする

NPO法人IFE

アフリカニュース

July 2007 の記事一覧

Published on

大阪外国語大学プロジェクトが始動 ~民族紛争の背景に関する地政学的研究~

今年度から開始された「大阪外国語大学プロジェクト・民族紛争の背景に関する地政学的研究」の第1回アフリカ研究が、7月15日(日)、大阪府の千里ライフサイエンスセンターで開催された。このプロジェクトは、これまで国内での研究蓄積が乏しかった中央アジア、パレスチナ、旧ユーゴ、アフリカの4地域ついて組織的な研究を行うもので、大阪外大のスタッフと他の研究機関と連携して、民族紛争の背景解明に取り組むのが目的である。

当日は台風の影響で欠席者がいたものの、関西を中心にアフリカ研究に携わっているものや、大阪外大の教員、学生らなど15名ほどが参加した。

今回は、東京外大の舩田クラーセンさやか氏が、「モザンビークの武力紛争の起源」と言うタイトルで発表を行った。主な内容は、1975年のモザンビーク独立以降に起こった紛争についてであり、なぜこのような紛争が起こったのか、当時を物語る資料や現地での聞き取り調査を行い、外部要因と内部要因の2つの視点から原因を考察していくものであった。

全文を読む »

Published on

アフリカ連合総会開催

ガーナの首都アクラで、第9回アフリカ連合(AU)首脳会議が、7月1日~3日にわたって行われた。モロッコを除くアフリカ52の独立国と西サハラの計53の国と地域から、首脳級の代表らが出席した。

会議では、ダルフール問題、ソマリア問題、人権問題、児童および貧困問題が話し合われたが、議論の中心となったのは、「アフリカ合衆国」建設に関することだった。アフリカ合衆国構想は、もとはガーナの初代大統領・エンクルマが提案したものである。リビアのカダフィ大佐は、アフリカ合衆国の早期建設を主張し、「連立政府や200万人からなる軍隊を組み、統一した貨幣やパスポートを発行して、強くて大きなアフリカ合衆国を建設する」といった案を提唱した。

一方、ナイジェリアのヤラドゥア大統領は、国内の経済発展、インフラ整備、エイズなどの問題を優先的に解決すべきだと主張。また、ザンビアのシカタナ外相や、南ア共のズマ外相も、準備はまだできていないと、やや消極的な意見を述べた。

このように、必ずしも各国の足並みがそろっているわけではなく、問題も山積しており、アフリカ合衆国建設には、まだまだ時間がかかりそうである。

Published on

6月25日・モザンビーク独立記念日

6月25日は、アフリカ南部・モザンビーク共和国の独立記念日である。独立記念日の前日、ゲブーザ大統領が演説を行い、「かつてモザンビーク人は、植民地支配から脱却するために団結した。今は、貧困から国を救うために団結するのだ。」と国民に述べた。

1975年にポルトガルから独立したモザンビークは、長い間戦争状態が続き、94年には日本の自衛隊が、国連のモザンビーク活動に参加したこともあった。

近年は7.5%と言う高い経済成長率から見られるように、貧困が緩和されつつあり、インフラ整備や生産活動が向上している。また、来年は南アフリカ自由貿易エリアに加盟することになっている。

全文を読む »

Published on

サミットに見られるアフリカ

今月はドイツのハイリゲンダムでサミットが開かれ、宣言文書である「アフリカにおける成長と責任」が採択された。この宣言文書は、「平和と安全」「経済成長」「よい当地とアフリカとの改革パートナーシップ」「保健システムの改善とHIV/エイズ、結核、マラリアとの闘い」の4項目で構成され、アフリカの開発を促進し、それを達成することが盛り込まれている。

また、一昨年の英国のグレンイーグルスサミットでも触れられたアフリカ支援に続き、エイズ、マラリア、結核への対策費として新たに600億ドルを提供することが決まった。

ところが、国境なき医師団によると、G8の国々は製薬メーカーを保護するために、製剤特許の規則を強化しようとすることを危惧している。また同時に、特許期限が切れたジェネリック薬も保護の対象とし、特許法の強化を狙っていることも懸念している。エイズの場合、ジェネリック薬の登場で1年間の薬代が1万ドル以上から200ドル以下に急落していることに期待されていたのだが、このようなG8の動きに対し、人道的配慮が欠けているとの声や、多額の援助が無駄になってしまうのではないかと言う見方がある。

ページトップへ戻る

サイトマップ