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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 113 - 2月前半

笠井先生 編

2012年2月5日(日)節分

日本の節分から遅れること二日、ここベナンはたけし日本語学校でも節分が行われました。まずは節分の由来と今年の恵方を説明。次に「恵方巻」ならぬ「恵方クルクリ」を食べました。

クルクリはベナンでよく食べられているお菓子で、ピーナッツの粉から生地を作り、油で揚げたお菓子です。味は甘いものも辛いものもあり、辛いものはビールのおつまみにちょうどいいのですが、学生に話すと、『ビールといっしょにクルクリを食べるのはおかしいです!』と言われてしまいました。

どうしてこのクルクリを恵方巻の太巻きの代わりに使おうと思ったかというと、それは単純に“長い”からです。もちろん太巻きに比べるとはるかに細いので、両手でかぶりつくというわけにはいかないのですが・・・。

今年の恵方、北北西を永田先生の方位磁石機能のある時計で正確に測り、教室の外でその方角を向いて整列しました。恵方巻を食べている間は話してはいけないので、しばらく学校の敷地内には、クルクリをかじる『カリカリ』という音が響き渡っていました。集団が一点を見据えてクルクリをかじる姿は、節分を知らないベナン人が見たらさぞ不気味、もとい神秘的だったことでしょう。

お次はついに節分のハイライト、豆まきです。まず豆を入れるための箱を、紙で折ります。学生は昨年の「日本文化紹介の日」や「ジャパンデイ」の折り紙で相当鍛えられているので、大多数の学生は自力で完成させていました。

そして次は誰が鬼役をするか相談です。二つしかないお面をめぐって大争奪戦が繰り広げられるはずだったのですが、意外と皆慎重で、全然手があがりません。結局最初は私(笠井)と、日本学習歴5ヶ月、好奇心旺盛で、いつも質問の雨あられを降らせる大学生のギョムさんが先陣を切ることになりました。

頭の大きい私にはちょっときついお面を装着していざ出陣です。一度豆まきが始まれば、そこには『先生だから・・・』などという手加減は一切ありません。『鬼は外!福は内!』という掛け声もそこそこに、全力投球の豆が私とギョムさんを襲いました。おそらく豆を全力で人に投げつけるという経験は、学生の人生で初めての経験だったのではと思います(もちろん節分のメインはそこではないのですが・・・)。皆最高の笑顔で豆を投げつけていました。

その後は交代で鬼の役をしてもらいました。あちらこちらでリベンジマッチが行われたことはここに書くまでもありません。きっとこれだけ豆をぶつけ合えば、きっと学生のみなさんの今年の厄落としは万全でしょう。今年は後厄の私も安心して1年が過ごせそうです。

節分1節分2

写真はクルクリと節分参加メンバーです。ちなみに豆まきをした豆はちゃんと拾い集めて、おいしくいただきました。年の数プラス1、数えながら食べてくれたことでしょう。

笠井

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