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NPO法人IFE

きときとアフリカ

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ベナン たけし日本語学校生徒へのメッセージ 1

以下の文は、ベナンの「たけし日本語学校」に通っている生徒たちに宛たメッセージです。

日本のNPO法人IFE 山道です。
皆さん、日々の日本語の授業はいかがですか。
これから、私たち日本側のNPO法人IFEのお話をします。

1.はじめに

私たちが日本でNPO法人IFEの活動をはじめたきっかけは、ゾマホンさんとの出会いでした。
ゾマホンさんは日本という異文化で生活しながらも、母国ベナン共和国の平和と発展のために日々努力されていました。その姿に感動して、ぜひゾマホンさんの役に立ちたいという思いから、ゾマホンさんと一緒に歩むことを決意しました。

そのファーストステップとして、「母国に日本語学校を建てたい。」というゾマホンさんの一つの夢を実現するために、NPO法人IFEを日本で立ち上げ、ベナンに日本語教師を派遣することからはじめました。そして現在にいたります。

2.日本でのアフリカのイメージ

皆さんは日本について、どのようなイメージをもっていますか?そして、皆さんは日本人がベナンについて、どのようなイメージをもっているか想像できますか。

日本でベナンの活動を始めて、一番の大きな問題は、日本人があまりにもアフリカの事を知らないという事実でした(私は、「たけし日本語学校」の生徒たちに対しては、多少心が痛い話でも事実を話します)。

日本人で「ベナン共和国」という国を知っている人は、たいていは、ゾマホンさんでその国を知ったという人です。それ以外の人々はベナン共和国という国の存在はほとんど知らないと思います。

なぜなら日本にはアフリカの情報がほとんど入ってこないからです。

アフリカの情報というと、「貧困・紛争」というキーワードが必ずついてきます。
ちなみに今、日本で一番ニュースになっているアフリカは「リビア」です。その前は、コートジボワールです。その他、よく耳にするのがソマリアやコンゴやナイジェリアの内戦です。日本にとってアフリカはマイナスなイメージが多い場所です。

結果として、どういう事が起こったかというと、「たけし日本語学校」を建設しようとした時、多くの日本人が反対をしました。その中でも一番多かった意見は「そんな危険なところに誰が日本語を教えに行くの?」というものでした。ゾマホンさんをはじめ、NPO法人IFEのスタッフは、日本人に会うたびに、「ベナンは平和な国です。あなたの情報は正しくありません。」と伝え、理解をしてもらう努力をしました。

私はいつも洋服のポケットにベナンの写真を入れており、いつでも説明ができるようにしていました。いまではベナンのパンフレットも作り、多くのベナンの情報を日本人に伝えることができています。

一人一人に丁寧にベナンの事を伝え、それが少しずつ大きな輪になっていきました。
そして、ようやく日本人の日本語教師を派遣することができました。

ここで皆さん想像してみてください。

毎日毎日、何十人、何百人と日本人に会います。その度にベナンの写真を見せ、話をするのは簡単なことではありません。時々理解してくれない人がいると、腹が立ったりします。でも腹を立てて怒ってしまうと、ベナンのイメージはマイナスになります。

そうした毎日をゾマホンさんは10年以上かけて日本人に伝えてきました。1日も休むことなく・・・。

そういう1日1日を大切にしてきたからこそ、「たけし日本語学校」はでき、日本にも留学できる道ができました。

~メッセージ2に続く~

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