本文へジャンプする

NPO法人IFE

日本語教師の窓

Published on

お便り 90 - 2月前半

藤波先生 編

2011年2月1日(火)バクミナさんの卒業式

卒業式の会場この前の日曜日、中級クラス(現在たけし日本語学校で一番上のレベルのクラス)に在籍しているバクミナさんの卒業式を見に行きました。バクミナさんは以前日本の共立女子大学に半年間留学した経験がある生徒です。彼女は今年ベナンの大学の修士課程を終えて、今日がその卒業式だったのです。

卒業式の場所はコトヌー市内にある大きくて立派な会議場です。会場は外観も中も本当に立派な建物です。ベナンの卒業式ですから、2時間くらい遅れてスタートするんだろうなと思いながらも私とイレネさんは開始時刻15分前の8時45分には会場入りしました。待つこと20分。なんと、ほぼ時間通りに式が始まりました。これには驚きました。そして、なんだか得した気分になりました。

式は偉い人の挨拶に合間に、いつも通り歌や踊りをはさみながら進んで行きます。今日は途中でマイケルジャクソンも登場しました。まさかベナンの卒業式で「ムーンウォーク」を見られるとは。なかなかおもしろかったです。

卒業式の会場外観いよいよ卒業証書の授与です。まず、バクミナさんの所属する修士課程の学生に卒業証書が手渡されました。一人ずつ名前を呼ばれ、壇上に上がり、全員 で集合写真をとるという流れです。おもしろいなと思ったのは、名前を呼ぶ時に学生の成績まで一緒に言うことです。「山田一郎、優。川田次郎、可。」という ような具合に全員の成績を読み上げるのです。おかげで誰が優秀な成績で卒業したのか、誰がギリギリの成績で卒業したのか、全部わかってしまいます。ちなみ にバクミナさんは「優」でした。さすがです。

修士課程の生徒は大体60名くらいだったでしょうか。思っていたよりも早く終わりました。バクミナさんの姿も私の席からしっかり見えました。

こ の後、学部所属の学生に修了証書が手渡されたのですが、さすがに人数が多い。なかなか終わりません。時計を見るとすでに12時を回っています。やっと終 わったと思ったら、いろいろな人の挨拶が続いて、終わる気配がありません。私は午後から授業があったので、残念ながら途中で退席しました。

それにしても、バクミナさんのおかげで本当に貴重な体験ができました。これで大学の卒業式とお葬式には出席したことになります。あとは結婚式に出てみたいのですが、なかなか機会がありません。だれか結婚しないかな・・・。

藤波

2011年2月4日(金)市川先生のデート

先日、市川先生が生徒からデートに誘われました。市川先生はとてもきれいな方なので、時々男性の生徒からお誘いがあります。しかし、今まで市川先生はそんなデートのお誘いの数々をやんわりと退けてきました。それが何と、今回市川先生の首を縦に振らせた生徒が現れたのです。その生徒は長く日本語を勉強している生徒で、30代の落ち着いた感じの人です。

デート中の市川先生先生が生徒と外出するくらい、どうということはないだろうと思われるかもしれませんが、これはちょっとした事件です。なぜなら私達日本語教師は、基本的にはジャパンハウスのスタッフと一緒でなければ出かけることができません。ゾマホンさんが私達の安全に配慮してくださっているのですが、そういった理由もあって私たちは自分達だけでコピー屋以外の場所に出かけることはほとんどありませんし、外出自体も金曜日以外はほとんどしません。生徒と外出できるとしても、ジャパンハウスの車を使うか、もしくは生徒が車を持っている場合に限られます。

そういうわけで日本にいらっしゃるゾマホンさんもちょっと心配していました。

待ち合わせは今日の12時でした。私とドライバーのイレネさんも待ち合わせ場所に行きました(笑)。イレネさんがゾマホンさんからの指示を伝えます。

「暗くなる前に帰って来てください。」・・・「子供か?!」(市川)

市川先生が帰って来たのは19時頃でした。レストランでごはんを食べて、その後海へ行き、砂浜でお話をして帰ってきたそうです。デートというよりは、日本語の会話の練習のような感じだったそうですが、いい気分転換になったそうです。たしかに、毎日授業の準備と授業に追われて生活しているので、こういうイベントはいい気分転換になると思います。私も、デートしたわけではありませんが、何となく気分転換になりました(笑)

私もデートしたいです。

藤波

2011年2月5日(土)節分

節分節分2

今週は節分ウィークということで、たけし日本語学校では各授業の最後に豆まきをしました。みなさんちゃんと「鬼は外、福は内」と言いながら、豆を投げていました。

去年もそうでしたが、誰が鬼になるかというのがこのイベントの目玉です。普段はおとなしい生徒がいきなり鬼に立候補して周りを驚かせる、というようなこともありました。

なにはともあれ、一週間にわたって豆をまき続けたので、たけし日本語学校からは鬼はいなくなったと思われます。

藤波

2011年2月6日(土)トントンずもう大会

たけし日本語学校では、1月から新クラスを開講しました。「文化クラス」と「会話クラス」です。毎週土曜日の12時半から2時までの1時間半、隔週で「文化クラス」と「会話クラス」を交互にしています。「会話クラス」ある程度レベルが上の生徒しか参加できませんが、「文化クラス」は全てのレベルの生徒を対象にしています。

今日は「文化クラス」の日でした。担当は市川先生です。

トントン相撲授業は、まず市川先生が日本の国技である相撲について説明しました。このクラスはいろいろなレベルの生徒が出席しているので、上のレベルの生徒に通訳をしてもらっています。ここが日本語だけで進められる通常の授業とは違う所です。相撲の説明のあとは、折り紙で力士を作りました。その後は、トーナメントのトントン相撲大会をしました。体の大きい生徒が、小さな机をはさんで向かい合い、指で小さな土俵をトントン叩いている姿は、見ていてなかなかおもしろかったです。トントン相撲大会は大成功でした。

このクラスはもともと、日本語を真剣に勉強したいわけではないが日本の文化に興味がある人のために開講されたクラスだったのですが、蓋を開けてみると、日本語を真剣に勉強している生徒がさらに日本語に触れるために集まってくるクラスになりました。彼らの日本語の勉強に対してのモチベーションには、本当に頭が下がります。

藤波

2011年2月11日(金)たけし日本語学校全体会議

今日はたけし日本語学校の全生徒が集まっての会議がありました。ゾマホンさんが長期間ベナンに滞在される時はこのような会議が行われます。

演説中のゾマホンさん今回はゾマホンさんから「会議に来なかった生徒は退学処分とする」という厳しい御触れが出たので、会議の2週間くらい前から教室にお知らせをはったり、あまり授業に来られていない生徒に個別に連絡したり、どうしても来られない生徒には書面でその理由を書いて持ってきてもらったりと、何かと忙しかったです。

そして今日、会議当日です。開始時刻の19時になったら門を閉めると言ってあるのにも関わらず、生徒の皆さんがやってくるのは19時ちょっと前です。さすがベナン・・・。しかも上のレベルにいる生徒で、将来的には日本に行ってもらいたいとこちらが思っているような生徒がギリギリに来たりして、こちらはひやひやしました。

会議に出席した生徒会議は19時半頃から始まって、ゾマホンさんが22時半頃までひたすら話続けました。いつも思うのですが、ゾマホンさんは3時間近く話し続けても、全く話のテンポや声のトーンが落ちないし、しかもお話もかなりおもしろいのです。ゾマホンさんのこの話術とエネルギーにはいつも驚かされます。

そしてもうひとつ、会議で全生徒が集まる度に、これだけの数の生徒(約130名)が日本語を勉強しているという事実に感動を覚えます。ありがたいことです。

何はともあれ、会議は無事に終わりました。明日からは、今日会議に来なかった生徒が理由を話しに来ると思われるので、今後はその対応に追われそうです。

藤波

2011年2月13日(日)よさこいソーラン節再び

よさこいソーラン節最近の子どもクラスは、カルタがメインでしたが、今日子ども達から「久々に踊りたい」という要望が出されました。そこで去年の8月の Japan Day 以来、一度も踊ることのなかったソーラン節を久々にみんなで踊りました。ジャパンハウスのとなりに住んでいるサラームという子は、Japan Day 当日、子どもながらもソーラン節チームのセンターを立派に務めた実力者です。彼が中心になって踊っていましたが、彼はほとんど全部振りを覚えていました。すごい。

それを見た近所の他の子ども達も集まってきて見よう見まねで踊っていました。今日はちょっとしたよさこいソーラン祭りになりました。

藤波

コメントする

※管理者が承認したコメントのみ表示されます。

コメント投稿フォーム

« 前の記事 | 次の記事 »

ページトップへ戻る

サイトマップ