本文へジャンプする

NPO法人IFE

日本語教師の窓

Published on

お便り 108 - 11月後半

永田先生 編

2011年11月18日(金)亀を助けて

亀先日、教室掃除をしていると、なぜか教室のすみに小さな亀がおりました。どうしたもんかと、その小さな亀をそこから助け出し、結局その亀をジャパンハウスで飼うことにしました。亀は「浦島さん」と名付けられ、加藤さんの手によって立派なうちが設けられ、私は週に1回、その浦島さんのうちを掃除するという日課ができました。

今日も浦島さんの様子を見に、浦島ハウスへ伺ったところ、本日の浦島さんは、目を閉じたまま、ピクリとも動きません。「浦島さんが動かない!」と慌てふためいていたら、そこへ7月から日本語の勉強をはじめたばかりの生徒がやってきました。彼は私の異変と、私の手に持った亀の異変に気付き、悲しい顔で知っている限りの日本語を使い、「それは元気じゃありません・・・。」と一言言って、教室へさっていきました。笠井先生と与えたえさが悪かったのか等、最悪の事態を想定し、浦島さんをそっと小屋に戻し、気を落として夜を迎えました。私はその時、一瞬、浦島さんの口がパクッと動いたのを見ました。きっと「最後に『助けてくれてありがとう・・・』って言ったのかもしれませんよ」と、笠井先生は寂しいことを言いました。

翌朝、教室掃除に向かう途中、浦島ハウスを遠目から見てみたら、浦島さんは首をニョキッと長くして、元気に過ごしておりました。元気だ!と思って近寄ってみたところ、亀なのにすばやく甲羅に引きこもり、姿を見せなくなりました。昨日のは完全に死んだフリをされたわけです。とにかく、元気でよかったですが、もう少し心を開いて欲しいと思う、今日この頃です。写真は完全にカラにひきこもった浦島さんです。

永田

2011年11月29日(火)暇ですから

来月に控えた大イベント「ジャパンデー」に向け、たけし日本語学校の生徒たちは、朝から晩まで、自分の担当する文化紹介の練習や準備等をする日々が続いております。毎週火曜日は授業のあいだに、練習のスケジュールがひっきりなしにくい込んでいる状態。

夕方、練習の様子を見に行こうと教室へ向かうとき、昼間に書道を練習していた生徒が2人、再び学校へ戻ってきました。忘れ物でもしたのかと、聞いてみたところ「暇だから、もう一度学校へ来ました。」と言われました。

なんだかじわじわと嬉しさがこみ上げ、疲れが吹っ飛ぶ一言です。暇だから寝るんじゃなくて、暇だから飲みに行くんじゃなくて、暇だからこのたけし日本語学校を選んでくれたわけです。学校で楽しく過ごせるなら、と私は2人を

「おかえりなさい。」

と迎えました。歌の練習が聞こえる教室の後ろで、2人は暇な時間をすごしていました。ジャパンデーまであと少し。イベント当日だけでなく、この準備期間も含め、すべてがみんなの思い出になってほしいと思います。

永田

コメントする

※管理者が承認したコメントのみ表示されます。

コメント投稿フォーム

« 前の記事 | 次の記事 »

ページトップへ戻る

サイトマップ