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NPO法人IFE

きときとアフリカ

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ベナン たけし日本語学校生徒へのメッセージ 2

3.日本でのベナンのイメージを変えることが大切

日本にベナンの正しい情報を伝えることは、とても大切なことです。
そうしないと、正しい交流ができません。そのことを皆さんも理解してください。

正しい情報とは何か。私は基本的には統計など数字で表すことができるものが最低限必要だと思います。数字は客観的に相手に伝わるからです。
それと、歴史などの史実です。

私がベナンに行って、残念と思った事があります。それは皆さんがインターネットを使う時、平気で「Yahoo! France」を利用している事です。

なぜ「Yahoo! Africa」はないのか?私は不思議でなりませんでした。どうして皆、積極的にアフリカの情報をインターネットで配信しないのか、残念に思いました(インターネットの環境が良くないから?それは日本語で「言い訳」といい、決して良いことではありません)。

日本でのアフリカとはヨーロッパを経由した情報しか入ってきません。それでいいのでしょうか。

4.ベナンを貧しい国として日本に助けを求めるのは×(ダメ)

私は日本人ですが、同時にベナン人としてのプライドも持っています。私はベナンという国に関われたことを誇りに思っています。ベナンは素晴らしい国だと思っています。

ただし、北部の田舎に行けば、水道も電気も通ってない地域もあります。教育も受けられない現状もあります。

私は日本でベナンを紹介するときに、北部の田舎の話もします。そうすると日本人は「同じ人間として助けたい。」という気持ちがわき、井戸を掘ったり、子供達に給食を提供したりと支援の手を差し伸べてくれます。もちろん「たけし日本語学校」の授業も無料で受けられるということは、日本から支援をしているからです。

でも、私は心では満足していません。ベナンの貧しさを日本人に伝えて、支援してもらうだけの国では、ベナン人としていけないと思うからです。

5.教育の機会は平等に、その後は勝負

私の夢は、ベナン人がベナン人として自立し、対等な関係で日本と付き合えることです。
私たちが日本語学校を運営したり、小学校を建設したりしているのは「人間として平等な機会を作りたい。」という思いからです。

日本人は留学しようと思えば、身分に関係なく、ほとんど全世界に留学できます。でもベナン人は頑張って一生働いてお金をためても、日本に留学したくてもできないという状況です。また小学校で勉強したいと思っても、近くに小学校がなく勉強できないという子供も多いと思います。同じ人間として、そういう不平等をなくしたいと思っています。

ただし私は「教育の機会は誰にでも平等になくてはいけないが、そこから先は勝負だ。」と思っています。

皆さんは日本に留学したくて日本語を勉強している人が多いと思います。ただし全世界をみると、色々な国の人々が日本に留学しようと、日々一所懸命勉強しています。皆さんよりも、もっと学習環境の良い場所で勉強しているかもしれません。

日本の音楽が聴けたり、ラジオが聴けたり、本が読めたりしているかもしれません。

しかし、最終的に、日本に留学できるか、出来ないかは、そういった他の国の人々と勝負していかなければいけません。なぜなら日本の大学には留学生を選ぶ権利があるからです。

よって、皆さんは他の国の人々のことも考えて、「いま精一杯努力をしているか。」をいつも考えて欲しいと思います。

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