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一村一品マーケットを訪ねて
開発途上国「一村一品」運動というのをご存じだろうか。この運動は、いわゆる開発途上国といわれる国々の地域住民が作る特産品を、世界の市場にも通用する競争力のある商品に仕上げる活動のことで、経済産業省が中心になってこの活動を支援している。2006年に始まった開発途上国「一村一品」キャンペーンで各種展示会を開催したほか、関西、成田、羽田の各空港に、展示・販売コーナーを設置している(羽田空港は08年3月まで)。
実際の展示・販売コーナーはどのような様子なのか、一村一品マーケット・関西空港店を訪ねた。この店は、ちょっとした民族学博物館のように品物を展示・販売している。アジア、アフリカ、ラテンアメリカ、オセアニア諸国のアクセサリー、小物入れ、食料品などが並べられているほか、楽器、切手(未使用)、西アフリカ諸国のマスクなど、他の民芸品店ではみかけないものも取り揃えていた。各商品の値札には、価格以外に生産国とその国旗が併せて付けられていて、異国の雰囲気を醸し出すくふうがなされている。興味のある人なら、退屈することはないだろう。店員によると、空港利用者や従業員のみならず、大阪という土地柄もあってか、他店よりも安いものをまとめて買う中年女性が結構いるとのことである。
本来すでにこのプロジェクトは終了している予定だったが、今年はアフリカ開発会議(TICAD)が開催されることもあり、8月までは関西空港と成田空港の店舗が残されることが決まっている。近くに住む方は、一度足を運んでみてはいかがだろうか。
(現地取材、2008年3月17日、写真撮影2008年3月23日)