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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 105 - 10月前半

笠井先生 編

2011年10月2日(日)期末テスト終了

2週間にわたって続いたテスト週間も今日が最終日。
大雨で学生が来られなくなったり、停電でテスト用紙の印刷が遅れたりとハプニングもありましたが、なんとか全クラスのテストを終えました。

たけし日本語学校では学期末にテストを行うことになっています。
1週目は漢字のテスト、2週目は文法のテストです。

この2週間は教師はテスト作成と印刷に追われ、学生はテスト勉強に追われた2週間でした。
授業が無い日でも、質問をしに学校を訪れる学生が何人もいました。

たけし日本語学校の学生は、大学に通いながら、あるいは仕事を持ちながら勉強を続けている学生がほとんどです。それでも時間を見つけてやって来る姿には本当に頭の下がる思いです。自分の国の言葉をこんなにも熱心に学んでくれる人たちがいるということに、改めて心が揺さぶられました。

さて、これから採点、補習、再テストが待っています。
本当に大変なのはこれからかもしれません。

テストで60点に満たなかった学生は、再テストを受けなければなりません。このような学生は、テスト後の補習、再テストで他の学生に追いつけるよう調整します。それでもついていけないような学生、著しく学習態度が悪い学生は下のクラスに移動させることになります。しかしそれぞれ自分のクラスに愛着があるので、いろいろな理由を付けて拒もうとすると聞いています。きっと大変な作業になることでしょう。

テストは学生を評価するものであると同時に教師を評価するものでもあります。自分の教え方で学生は理解できたのだろうか、答案と向き合いながら、今学期の反省をしたいと思います。

笠井

2011年10月8日(土)日本文化紹介の日

日本文化紹介の日1今日は在ベナン日本大使館と合同で『日本文化紹介の日』というイベントを学校で行いました。いつもはテスト後にクラスごとに行っている「日本文化」の授業を、全クラス合同でやろうというイベントです。

昼の部は折り紙と書道を行いました。日本大使館の方々だけでなく、ベナン在住の日本人の方々も駆けつけてくださって、折り紙と書道の先生役を務めてくださいました。

いつもは私達教師二人としか日本語を話す機会の無い学生にとって、日本語で日本人とコミュニケーションが取れたという経験はきっと大きな自信になったことでしょう。昼の部が終わりに近づくころには、学生と日本人の方が一緒に写真撮影をしたり、連絡先を交換したりする姿が見られ、これを機に個人的な交流も続いていってくれればと感じました。

日本文化紹介の日2また日本人が一方的に学生に教えるのではなく、学生同士で教え合う場面がよく見られ、クラスを超えた交流が生まれていました。また折り紙ではセンスのいい学生が日本人に折り方を教えているという場面もあり、和気藹々とした雰囲気で、あっという間に予定の3時間が過ぎていきました。

夜の部では学生と日本人参加者の皆さんで日本映画の『ハッピーフライト』を見ました。

旅客機の運用に関わる様々な立場の人々の姿をコミカルに描いたこの作品は、おもしろいのはもちろんのこと、人々の仕事に対する真摯な姿勢が描かれていて、プロフェッショナルとはこういう人達のことをいうのだと考えさせられました。

学生は映画に映し出される日本の景色や日本人の所作(お辞儀など)にまず目がいっていたようです。しかしさすがは日本語学習者。あとでしっかり映画中の日本語について質問されました(わざわざ電話をかけてくる人も!)。

午後2時過ぎから始まったこのイベントもついにフィナーレ。映画が終わると大きな拍手がおき、学生は皆満足そうな顔で帰っていきました。長い1日でしたが、学生に日本文化に触れてもらえたこと、日本人と日本語で話す機会が持てたこと、そして新たなつながりができたことが本当によかったなと思います。

最後になりましたが、お手伝いくださった日本人の皆様、大使館スタッフの皆様、そしてこのような貴重な機会を作ってくださった在ベナン日本大使館の岩田様に、この場を借りて感謝申し上げたいと思います。本当にありがとうございました。

笠井

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