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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 43 - 2月後半

山下先生 編

2月15日(日)「長い1日が終わって…」

毎週日曜日は1週間で一番長い1日。そんな1日が終わり疲れた体を癒してくれるものはないかと思っていたとき目に留まったDVD… それは「天才たけしの 元気がでるTV」 何年ぐらい前にやっていたテレビ番組でしょうか。なつかしさと、私が大好きな高田純次さんが出演していたのを思い出し早速見ました。た けしさんはじめ出演者が皆若く、「へえー、このひとはこんなだったんだあ」と思いながら懐かしく見ていましたが、高田さんはそんなに変わっていませんでし た。常々高田さんの頭の回転の速さに感心し、「私も高田さんのようになりたい」と思いつつそれは叶わないことですが、

久々に腹の底から笑うことができました。

2月16日(月)「ゾマホンさん、お帰りなさい!」

今日はゾマホンさんがベナンに帰国する日。約2ヵ月半ぶりです。私たちは18時30分にジャパンハウスを出て空港へ向かいました。いつもは2時間ほど遅れて到着するんですが、今日は珍しく?定刻どおりについた様子。お元気そうで何よりです。一度ジャパンハウスに戻った後、ゾマホンさん行きつけのレストラン「ママベナン」で食事。食後はすぐにジャパンハウスに戻りました。ゾマホンさんが持ってきてくれた日本の雑誌や新聞をむさぼるように読みあさっていたら深夜の3時ごろになっていました。続きは明日読むことにしよう。

2月17日(火)「これがジェフリです!」

ジェフリ昨夜寝たのが遅かったせいで今朝は8時過ぎに起床。すでにゾマホンさんは外出した様子。ゾマホンさんはベナンでも慌しい日々を送っています。ゾマホンさんがいないとジャパンハウスもいつもと変わらずのんびりしています♪

そんなわけで、今日も朝から屋上で佇んでいると相変わらずジェフリの攻撃が…何匹か殺した中できれいに原形をとどめていた1匹。皆さんにぜひ紹介したいと思い写真を撮ってみましたが…やはり小さすぎてうまく撮れませんでした。せめてどれくらい小さいかわかってもらえればと思います(写真中央の黒い点がジェフリ。ちなみに写真左はシャープペンシル、下のノートの縦の目盛りは2ミリメートルです)。

2月18日(水)「ゴミ捨て場兼トイレが…」

ジャパンハウス前の空き地歴代の先生方にはきっとおなじみのジャパンハウス前の空き地、以前ゴミ捨て場として紹介しましたが、ゼミジャン(バイクタクシー)の運転手の格好のトイレでもありました。こちらの人は人が見ていても平気で立ちションしていきます(もちろん皆さんじゃありませんよ)。

その空き地が5日ほど前から整地され始めました。どうやら新しい家?ができるようです。これで屋上で佇んでいても不快な思いをしなくて済みそうです。でもここにゴミを捨てていた人はどうするんだろう?心配するまでもありません。道のあちこちに捨てているんですから。

2月19日(木)「頭の上のものは…」

ジャパンハウスの屋上で佇んでいると、目の前を実にいろいろな人が頭の上にものをのせて通り過ぎていきます。今日は特に往来が激しいので、いけないとは思いながらついつい上から写真を撮ってしまいました。皆さんごめんなさい。許可なく撮ってしまいました。

頭の上に干した魚頭の上に蛍光灯頭の上に食べ物頭の上に水

頭の上のものは本当に様々。食べ物はもちろん、日用品、洋服、布地、木炭、蛍光灯の束など。これらは売り歩いているもの。夕方は水道のない家の人たちがたらいの水を頭にのせて歩く姿がよく見られます。中にはかなり重いものもあり、ほかの人に手伝ってもらって頭の上にのせています。彼らは子どものころからそうやって運び慣れていますが、きっと私が同じことをしたら首をおかしくするに違いありません。

2月20日(金)「ただ今台所は大変なことになっております」

今日は私たちも秘書のベロちゃんも休みの日。朝食は何を作ろうか、と思って台所に行くと…えらいことになってました。台所にある大きい木製の棚はペンキが塗られ、中のものはあちこちに散乱…足の踏み場もありゃしない。朝食作りは断念。クッキーを何枚か食べました。

昼食は買い物のときに買ったサンドイッチ(バゲットにバターが塗られ、中はハムだけのシンプルなもの。350CFA=約70円)。昼食はこれで充分。

さて、夜になり晩飯は…と思い台所へ。状況はさらにひどくなっていましたが、何も食べないわけにいかないのでゆでたパスタをうどんのだしで食べました。そのお味は…皆さん試してみてください。

2月21日(土)「私の部屋も大変なことになっております」

私の部屋の壁きのうは台所が大変だと書きました。台所の状況は相変わらずですが、今日は秘書のベロちゃんが(苦労して)私たちの食事を作ってくれました。

今朝も屋上で佇んでいると、下からフィルメンさんが呼びます。何事かと下に降りると、私の部屋の壁に埋め込まれたエアコンを指し、それを外すジェスチャー。どうやら撤去するようです。しばらく見ているとエアコンは簡単に外れましたが、それを固定していた金属製の枠がなかなか外れない様子。しまいにはハンマーで壁を壊し始めました。壁の破片は部屋に散乱、慌てて部屋の中のものを避難させました。それにしてもベナン人、豪快だなあ。

私の部屋の壁私の部屋の壁

その後壁の穴に合わせコンクリートブロックをはめ、すき間をセメントで埋めていきました。意外といい出来。最後は色を塗って完成。無事に壁の穴はふさがりました。めでたしめでたし。

2月22日(日)「ベナンのゴミ収集車?」

ベナンのゴミ収集車ベナンの人はゴミを道に捨てる、ということを何回か書きましたが、ジャパンハウスはそんなことはしません。ちゃんとゴミの回収に来てもらっています。どのような家がゴミの回収を依頼しているのかはわかりませんが、全ての家がゴミを道に捨てているわけではありませんよ。

そんな訳で(どんな訳?)、またしても屋上から勝手に写真を撮ってしまいました。このあたりのゴミ収集車はまだ人力で走って(いや歩いて)います。道路がでこぼこしている上に、道幅が狭いこともその原因ではないかと勝手に解釈しています。

2月23日(月)「ベナンのキャラメル」

ベナンのキャラメル鬼頭先生担当のLクラスが終わった後ジャパンハウスの前で佇んでいると、フィルメンさんが来たのでしばらく話をしていました。きれいな女の人が前を通りかかりフィルメンさんと一緒に見とれていましたが、頭の上に乗っけているものが気になりフィルメンさんに「あれは何ですか」と聞くと、「おいしいです!」というので買ってみました。四角くて小さくて茶色いので最初はクッキーのようなものかと思ったんですが、手にとってみるとクッキーではなくキャラメルのようでした。口に入れてみるとまさにキャラメル。ただ、口当たりは日本で売っている「チェルシー」(若い人はわからないかもしれませんが、昔「あなたにも、チェルシーあげたい!」というコマーシャルをしてましたね)でした。フィルメンさんの話では、このキャラメルはトフィーというそうです。

2月24日(火)「鬼ごっこ」

今日は夕方からジャパンハウスの前で佇んでいたんですが、いつの間にか子どもたちの数が増えてきて気がつけば鬼ごっこになっていました。もちろん私が鬼で。それにしても子どもたちのすばしっこいこと。四十男にはかなりきつかった…それでも子どもたちの楽しそうな顔を見ていたら、夜クラスが始まる直前まで遊んでしまいました。というより「遊んでもらった」といった方が適切かもしれませんね。はるかな昔を思い出しとても楽しかったのですが、その後のクラスはしんどかった。

2月25日(水)「ようこそ、ベナンへ!」

左から2人目井上さん、一番左寺嶋さん今日は大切なお客様がベナンに来る日。夜、生徒たちと一緒に空港へ行きました。飛行機は定刻に到着。空港のロビーで待つと、ゾマホンさんの後から2人の男性。1人は井上さん、日本のある会社の社長です。ベナンに小学校を作るために多額の寄付をなさった方です。もう1人は寺嶋さん、大学を休学してIFEのスタッフとしてベナンに来ました。お2人とも背が高い!

空港の外で生徒たちと対面、君が代、ベナン国歌を歌った後生徒代表トスさんの歓迎のスピーチ。トスさん、たいへんよくできました。

井上さんは3月1日まで滞在、寺嶋さんは1年間ジャパンハウスで生活します。お2人ともどうぞよろしくお願いします!

2月26日(木)「変なパン」

魚のパン今日の朝食は昨夜ゾマホンさんに買ってもらったパン。1つはクロワッサンだったんですが、もう1つは変な形のパン。皆さん、何に見えますか。

実はこれ、魚の形をしたパンです。顔は少しグロテスク。これを3人で分けて食べるとなるとどこから食べたらいいのか悩みましたが、思い切ってしっぽのほうから食べました。後から来た鬼頭先生、しっぽがない魚(の形をしたパン)を見て苦笑い。鬼頭先生はおなかを食べ、残る頭はまだ寝ている寺嶋さんに残しました。

頭だけ残った魚…より一層グロテスクになりました。寺嶋さんは朝食を食べずにゾマホンさんと出かけてしまい、魚の頭は残ったまま…

2月27日(金)「ジャパンハウスの車」

今日は久しぶりに朝早くから大音量の音楽で目が覚めました。窓の外はまだ暗く、時計を見るとまだ6時30分。本当に久しぶりだったので「うるさいなあ!」と思いながらもうとうとして、気がつけば8時。慌てて飛び起きました。もう半分ほどベナン人です。

ジャパンハウスの車今日は買い物の日。10時過ぎにジャパンハウスを出て、コピー屋〜トルネード(スーパー)〜郵便局(私書箱)へ。鬼頭先生宛ての荷物の通知が来ていたので、空港の郵便局へ。郵便局は12時から15時まで昼休み。時計を見ると11時45分。まだ間に合う時間なので急いで郵便局へ向かいました。が、あと少しというところでドライバーのフィルメンさんが車を路肩に止めてしまいました。「どうしましたか」と聞くと、「車はダメです」指差す方を見ると、何とオーバーヒート。郵便局までもう少しなのに…私たちの車のすぐ脇をOPクラスのロドリーグさんがたまたま通りかかりました。近くのビーチを散歩してたようですが、どうして私たちがここにいるのか質問することなく帰って行きました。

そうこうしているうちに12時を過ぎてしまいました。車をゆっくり走らせ郵便局にたどりつきましたが、守衛が門を閉めていました。フィルメンさんが質問すると、500CFA払えば入れてくれるというので何とか入れてもらうことができましたが、窓口の職員は受け付けてくれませんでした。当然守衛に500CFA払うことなくまた出直すことにしました。この車、もう限界なんじゃないかなあ。

2月28日(土)「2月も終わり」

今日で2月も終わり。今年になって1日1日が早く感じられるようになりました。私たち日本語教師の契約期間は1年間。

去年の暮れに日本のスタッフの皆さんに「契約を延長しない」旨を伝えていたので、あとベナンに滞在できるのは4ヶ月あまりとなりました。この2ヶ月あっという間に過ぎたことを考えると、残り4ヶ月もきっとあっという間なんだろうなあ。そう考えると、「早く帰国したい」と思っていた年末の頃とは違い、「もう少し残りたいなあ」という気持ちの方が強くなってきました。

思えば去年はパソコンが壊れたり、船便の荷物が届かなかったり精神的にマイナスの面が多かったんですが、パソコンも直してもらい船便をあきらめた今、精神的にも落ち着いてきたようです。時間があれば散歩したり子どもたちと遊ぶようになり、ようやくご近所に顔なじみも増えてきて楽しくなってきたことも大きいかと思います。

「もう1年残るか、残らないか」次期日本語教師の面接まで時間がないので早く結論を出さなければならないのですが…私の心はまだ揺らいでいます。

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