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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 64 - 1月前半

藤波先生 編

2010年1月1日(金)新年

山下先生の誕生日パーティ1午前0時になった瞬間、山下先生の誕生日パーティが始まりました。出席者はたけし日本語学校で一番長く日本語を勉強しているABDHIクラスの生徒4人と、ジャパンハウスのベロちゃん、山下先生、寺嶋さん、私です。1月1日生まれの山下先生のために、12月31日の23時30分頃からジャパンハウスに集まってきてくれていたのです。みんなでワインを飲みながら、山下先生の誕生日を祝いました。

というわけで、2010年はパーティとともに幕を開けました。

今年の抱負。たけし日本語学校をもっといい学校にします。たけし日本語学校はいい学校です。でも、問題点も山ほどあります。変えるべき所は、たとえ手間がかかっても変えていきたいと思います。日々の仕事を言い訳にして後回しにせず、学校全体を常に見て仕事ができるようにしたいと思います。

藤波

2010年1月2日(土)今日もパーティ

山下先生の誕生日パーティ2今日も山下先生の誕生日パーティが行われました。昨日とは別の生徒が夕食を用意してくれました。年明け早々2日連続パーティとは、日本ではあまり考えられないパターンです(笑)たぶん授業が始まったらもう一回ぐらいあるんだろうな・・。何回パーティがあるか楽しみです。

藤波

2010年1月4日(月)いよいよ

明日から新タームが始まります。この何とも言えない緊張感がたまりませんね。やっぱりしばらく授業をしないと、何となく不安になってしまいます。授業の仕方を忘れるわけはないのですが、でもなんとなく、大丈夫かな・・という気分になってしまいます。

明日からまた忙しい日々が始まります。乗り遅れないように、気を引き締めて行きたいと思います。

藤波

2010年1月5日(火)Vクラス

今タームから、新しく2つのクラスが開講されます。VクラスとWクラスです。今日は、Vクラスの初日の授業でした。授業が始まる13時までに、約30人程の生徒が集まりました。今日は初日ですから、フランス語でIFEの活動と、たけし日本語学校のシステムやルールについての説明を行い、最後に生徒ひとりひとりから、職業や日本語を勉強したい理由を聞きました。

今回私は、IFEの活動と学校のシステムやルールについて、自分でフランス語を使って説明してみました。いつもはトス先生が説明の部分を全て担当してくれるのですが、やはりこれは私のクラスなので何とか自分で説明してみたい、と思ったのです。もちろんその場で文を考えてスラスラ言えるわけはないので、事前に文を用意し、ダベデさんやトス先生に直してもらい、それを丸暗記するという方法をとりました。なんとか言いたいことは伝わったようですが、丸暗記しただけなので当然生徒からの質問にはほとんど対応できず、質問への対応はトス先生にお願いせざるをえませんでした。悔しかったので、近いうちに絶対質問にも対応できるようになってやると心に誓った次第です。

生徒の職業はいつも通り、学生や会社員が多いようでした。会社員の中でも目立って多いのは、情報や通信関係の仕事です。具体的にどんな場所でどんな仕事をしているのかはわかりませんが、とにかく通信関係の仕事は何かとニーズがある仕事らしいです。生徒が日本語を勉強したい理由も様々ですが、目立つのは戦後の日本が急速に発展した理由を知りたいとか、日本に行って技術を学びたいというものでした。たしかに日本は戦後急速に発展しましたが、それと引き換えにいろいろな問題も抱え込むようになりました。ベナンの方が日本よりいいと言い切れる部分もたくさんあると思います。そういう点も踏まえながら、日本のいい所と悪いところをきちんと伝えていけるようにしたいと思っています。

藤波

2010年1月7日(木)いざ

いよいよ在ベナン日本大使館がその業務を開始しました。そして今日、たけし日本語学校の生徒のセポンさん、ココさんと山下先生が大使館へ行ってきました。たけし日本語学校にとって、初の大使館訪問です。ココさんとセポンさんは、一年間の農業研修を受けるために来月から日本へ行く予定になっています。今回の大使館訪問の目的は、その研修のためのビザの申請です。

出発前、何となくみんながソワソワしていました。大使館に行くというのは、それだけでひとつの大きなイベントのようなものです。それだけ、この日本大使館設立のニュースは、たけし日本語学校にとって大きな意味を持っているのです。山下先生もココさんもセポンさんも、みんなきちんとした服装をして、車に乗り込みました。そして留守番の私と寺嶋さんは、ジャパンハウスの門の前で3人を見送りました。私はなんとなく、「頑張ってください」という言葉を3人にかけてしまいました。よくよく考えてみると何をがんばるのか全くわからないのですが、でもそう言わずにはいられないような緊張感がそこにはあったのです。後で思い返してみると、あまりにも大げさすぎてちょっと笑えますが・・・。

そんなこんなで、3人は車で約20分ほどの距離にある大使館へと旅立って行きました。

あとで山下先生から聞いたところによると、大使館はできたばかりの建物で、とてもきれいだったとのことです。また大使館員の方々もとても親切に対応して下さったとのことでした。来週、もう一度書類をそろえて申請に行き、その後1週間くらいでビザが下りる予定だそうです。とりあえず2人のビザ取得のめどがたったのでひと安心です。わたしも早く大使館に行ってみたいです。

藤波

2010年1月8日(金)山下先生、歯医者へ行く。

今日は金曜日です。仕事はお休みです。それなのに山下先生は朝から元気がありません。

その理由は、今日、歯医者に行くからです。

山下先生は、数か月前から奥歯の虫歯に悩まされてきました。しかし、虫歯に正露丸を詰めるという荒治療でここまで虫歯の痛みを抑え続けてきました。私は虫歯になったことがないのでわからないのですが、正露丸というのは本当に虫歯にも有効なのでしょうか。とにかく、正露丸のおかげでここまでは医者に行くことなく乗り切ってこられたわけです。しかしついに痛みが正露丸では抑えきれないほどのレベルに達したとのことで、万を持して本日、歯医者へ行くことになりました。山下先生が数か月間も歯医者行きを拒んで来たのにはちゃんと理由があります。それは、「歯医者が怖いから」です。ベナンの医療技術は日本ほどではないにせよ、病院によってはそれなりにきちんとしているようです。ただ、治療の仕方や薬に対する考え方は日本のそれとは明らかに違います。詳しくは私が入院した時の日記をお読みになっていただきたいと思います。

歯医者に行くとなると、心配なのはその治療方法です。虫歯を治療するというよりは、一気に抜かれてしまうのではないかという心配がまずあります。これは想像しただけでもゾッとします。また山下先生には、医者が麻酔の量を間違えて死んでしまうのではないか、という心配もあるようです。

山下先生は、「死ぬかもしれない」という言葉を残し、病院の中へと入って言きました。

数時間後、山下先生は生きてジャパンハウスに戻って来ました。命を落とすこともなく、親知らずを一本抜いただけで治療は済んだそうです。ただ、やはり麻酔の量が少し多かったらしく、舌が必要以上に痺れてフガフガ言っておられましたが、おそらくそれも明日までにはおさまるでしょう。とにかく無事に戻ってこられてよかったです。私と寺嶋さんは、全くの他人ごとなので今回の騒動を楽しんでいられたわけですが、自分の身に同じことが起きたらおそらく冷静ではいられないでしょう。アフリカだからというわけではなく、海外で病院に行くというのはちょっと怖いものです。とにかく、防げる病気や怪我は防ぎたいので、これからも朝晩の歯磨きはきちんとしようと心に決めました。

藤波

2009年1月9日(土)Wクラス

今日は今タームから新しく開講されるWクラスの初日の授業でした。このWクラス、授業時間は朝の8時から11時までです。なぜこんな時間かというと、他の時間帯は授業が詰まっているので、土曜日の早朝しか空いている時間がなかったからです。

今日は新しいクラス恒例のIFEの活動とたけし日本語学校のシステムやルールについての説明、そして生徒の自己紹介だけで3時間の授業が終わりました。生徒の人数はだいたい30人程です。担当は私、藤波です。こういう早朝授業は、生徒のテンションは低めです。それは仕方がないこと。そういう場合は先生がテンションを高くして引っ張るしかありません。来週から本格的に日本語の授業を始めますが、力をセーブすることなく、最初からハイテンションで頑張りたいと思います。

藤波

2009年1月10日(日)ブードゥ祭り

ブードゥ祭り今日は祝日でした。詳しく言うと、土着宗教であるブードゥ教の祝日です。今日はベナン国内の各地でブードゥのお祭りが開かれました。私達ジャパンハウスのメンバーも、奴隷海岸のあるウィダ(Ouidah)へお祭りを見に行ってきました。

ウィダの砂浜には、日本の運動会で見るような大きなテントがいくつも立てられ、特設のステージも設置されていました。観客は、そのテントの中に座って、次々に出てくるブードゥの神様たちやそのブードゥを信仰している人々の踊りを見るのです。

以前にもこのブログ上で書きましたが、ブードゥは日本の神道と似ている部分があります。それは、自然の中に神様が存在しているという点です。人間の力では抗いようのないもの、つまり自然を神様として崇めているのです。ですから、ブードゥと一口に言っても、いろいろな神様がいます。例えば、水のブードゥ、木のブードゥ、雨のブードゥ、海のブードゥ、石のブードゥ、といった具合です。御神体は、例えば木そのものであったり、あるいは岩のようなものを御神体として祀っています。それらは仏像のように洗練された形をしているわけではありませんが、荒削りな分だけ凄味というか威厳のようなものを感じます。写真に写っている、傘のおばけのようなものも御神体のひとつです。何のブードゥかは、すみません、わかりませんでした・・・。実はベナン人に聞いても、それが何のブードゥかわからないことも多いのです。ブードゥは本当に謎が多い宗教です。ブードゥの力で他人を呪い殺すというようなことも行われているようです。もちろんその呪いがどれほどの力をもっているのかはわかりませんが、ブードゥをあまり信じていないベナン人でも、ブードゥに対する畏れのようなものは共通してもっているようです。私もベナンにいる間に呪いをかけられないように気をつけたいと思います。

藤波

2009年1月14日(木)無事にビザ申請終了

今日、2月から日本へ行くことになっているココさんとセポンさんのビザ申請が無事に終了しました。何も問題がなければ、ビザは数日でおりるとのことです。無事にビザがおりることを祈るばかりです。

藤波

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