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NPO法人IFE

旅行道

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デモにあってしまったら

2011年1月から、チュニジアやエジプトなど、アラブ諸国で大規模なデモが発生している。平時であれば問題は無いが、ひとたびデモが起きてしまうと、そこに暮らしている人々の日常生活まで混乱することもある。

旅行中にデモが起き、それが何日間にも渡って続いてしまうと、早急に帰国、もしくは他の国に出国せざるを得ない。ただ、本当にそのようなことができるのか。

できるのかどうかは、「その時の状況次第」としか言いようがない。ただ、身の安全を確保することを最優先に考えることに関しては、どのようなときでも意識しておくべきである。

身の安全を確保する方法としてまず行うことは、「宿泊施設から出ない」ことである。とにかく、街に出向かないことである。これだけでも、かなりの安全性は確保される。

その次に行うことは、帰国の準備をすることである。まずは、帰国する交通手段(飛行機など)が動いているかどうかの確認だ。ダイヤ通り動いていれば問題は無いが、ダイヤが変更されたりした場合は、航空会社のオフィスと連絡を取ることになる。特に電話やネットがつながらない時は、直接出発する空港に出向く必要があるだろう。

次に大事なのは、空港までの移動手段の確保である。安全な移動手段が確保できるなら問題はない。しかし、それができない場合は、宿の人と相談して、その時の最善の措置を取ろう。可能であれば、数日分の水と食料も確保しておこう。

空港までたどり着いたら、とにかく帰国のための正確な情報を集めることである。自分の持っている搭乗券が有効なのか。もし予定が変更されたり、搭乗券が無 効になったら、どうしたらいいのかをしっかり確認することである。平時で無い時は、情報が錯綜したり、一度聞いた情報が予告無しに変更されたりすることが ある。新たな動きがあったときには係員に尋ねるなど、その時の最も正確な情報確保に努めよう。

なお、出発までに長時間待たされることが予想される。そのようなときに、数日分の水と食料があれば、脱水症状や空腹などは防げる。可能な限り、用意しておこう。

私はトーゴに滞在していた時、レバノン空爆を行ったイスラエルに対する抗議デモが行われ、それに遭遇したことがある。西アフリカにはレバノン人がたくさん いるため、レバノン人グループがデモ行進をしていたのだ。武器を使うといった過激なことはしていなかったが、大声を出して道を歩いて行くレバノン人のグ ループの周辺は、かなりの緊張感が漂っていた。

私はこの時どうしたか。それは、このグループから歩いて離れた。走るとかえって怪しまれるので、歩いて抗議デモグループのいく方向と違う方向に進んだのだ。彼らは非常に興奮していたので、正常な判断ができると思えない。とにかく、現場から距離をとるようにすることだ。

ここでは、大規模なデモ、小規模なデモの両方のパターンンを紹介したが、どちらとも身の安全を確保することが先決である。

なお、デモに遭遇する確率は非常に低く、スリやひったくりにあう可能性の方が圧倒的に高い。ここで書いた内容に関しては、不幸にもデモに遭遇したときにど うすべきか、とっさの判断が下せるかを書いただけである。チュニジア、エジプトの状況は非常に特殊なケースと思い、特殊なケースのとき以外は安心して旅に 出てほしい。

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