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NPO法人IFE

旅行道

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国際線航空券にまつわるお話

ベナンの観光PRをしていると、よく聞かれる質問がある。
「いくらくらいでベナンまでいけるのか?」
要は、ベナンまでの交通運賃である。この質問の回答は非常に幅がある。
結論から言うと、「20万〜100万円でシーズンによる」と答えるしかない。

僕はできるだけ安い値段を言いたい。少しでも多くの人に、ベナンやアフリカの国々を訪問してほしいからだ。それはPRする担当だからではなく、ネガティブなイメージが強いアフリカ諸国の現状を、自分の目で見てほしいからである。「百聞は一見にしかず」ということだ。

ただ、ゾマホン氏は講演会等で、「53万円とか、100万円とかいう。」こういう値段の航空券もあるが、これは一切の割引や制約が無い場合の航空券の話である。もちろん、彼があえてこういうことを言うのも頷ける政治的な理由もあるにはある。ただ、「逆にベナンに行きたい人を遠ざけてしまってるのでは?」と心配になるのである。

では、なぜこのような20万〜100万円と大きな差が生まれるのだろうか。それは、航空券の性質を研究すると、すぐにわかるのである。

安い航空券の特徴は、以下のとおりである。これはベナンに限らず世界で共通している。

  1. オフシーズンに出発する
  2. 滞在日数の制限が短め(逆に短すぎる場合も不可)である
  3. 便の変更やキャンセルができない、もしくは高額の手数料が必要である
  4. 競合している会社が多数あり、乗り継ぎが必要とされる
  5. サービスが簡素で、手荷物や飲み物も有料

まず、(1.)について。私が最初にベナンに行ったのは、2月である。11月〜2月の平日は、年末年始を除いて、驚くほど値段が下がる。特に日本からヨーロッパ方面の航空券は、キャンペーン運賃などで4万円を切るものもある。日照時間が短いため、夏ほど観光に適していないのであろう。旅行者も、夏と比べれば少ない。つまり、この時期を選べば、かなり安くヨーロッパに行けるのである。

次に(2.)についてであるが、航空券には、有効期間とよばれるものがあり、3泊以上10日以内、2週間以内、1か月以内、1年以内などの条件がある。基本的に、有効期間が長い航空券ほど料金が高くなる傾向にある。(逆に短すぎる場合も高額になる)

(3.)についてだが、運賃が安い物は、基本的に便の変更やキャンセルができない。中にはできるものもあるが、そういう場合は高額の手数料が必要となる。最近増加している格安航空会社は、基本的に便の変更やキャンセルができない運賃を格安に設定している。そのため、数千円で飛行機に乗れるのである。

(4.)に関してだが、冬の日本発ヨーロッパ行きの航空券は、乗り継ぎ便であれば5万円を切るものも存在する。しかし、インド方面ではオフシーズンでも5万円を切る航空券はまず無い。これは、競争原理が働くためである。日本・欧州間の航空券の方が、日本・インド間の航空券よりも、需要も運航している航空会社の数も多い(どちらも乗り継ぎ便を含む)。そのため、結果的に運賃を少しでも安くし、一人でも多くの客に乗ってもらおうということになるのである。
また、直行便の方が、乗り継ぎ便よりも乗り換えの手間が無く時間のロスが少ない。そのため、乗り継ぎ便は運賃を安く設定して、旅客を誘導しようとするのである。乗り継ぎ便が安い傾向にあるのは、このためである。

最後の(5.)であるが、これは主に格安航空会社に見られる傾向である。運賃はまさに目的地までの移動の費用であり、その他のサービスは必要な人が必要に応じて別途お金を払うのである。そうして、経費削減を行い、経費が浮いた分を運賃に反映させているのである。

逆に高い航空券の特徴は、以下のとおりである。

  1. オンシーズンに出発する(日本の年末年始など)
  2. 滞在日数に制限が長い、もしくは最長の1年である
  3. 便の変更やキャンセルが容易、もしくは少しの手数料で可能である
  4. 競合している会社が少ない
  5. 機内サービスが簡素でない

したがって、安く飛行機に乗るためには、ここで取り上げた内容に注意しておく事が必要である。こういう特徴を覚えておくと、今後自分で旅の計画を練る時に役に立つだろう。

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