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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 113 - 2月前半

笠井先生 編

2012年2月5日(日)節分

日本の節分から遅れること二日、ここベナンはたけし日本語学校でも節分が行われました。まずは節分の由来と今年の恵方を説明。次に「恵方巻」ならぬ「恵方クルクリ」を食べました。

クルクリはベナンでよく食べられているお菓子で、ピーナッツの粉から生地を作り、油で揚げたお菓子です。味は甘いものも辛いものもあり、辛いものはビールのおつまみにちょうどいいのですが、学生に話すと、『ビールといっしょにクルクリを食べるのはおかしいです!』と言われてしまいました。

どうしてこのクルクリを恵方巻の太巻きの代わりに使おうと思ったかというと、それは単純に“長い”からです。もちろん太巻きに比べるとはるかに細いので、両手でかぶりつくというわけにはいかないのですが・・・。

今年の恵方、北北西を永田先生の方位磁石機能のある時計で正確に測り、教室の外でその方角を向いて整列しました。恵方巻を食べている間は話してはいけないので、しばらく学校の敷地内には、クルクリをかじる『カリカリ』という音が響き渡っていました。集団が一点を見据えてクルクリをかじる姿は、節分を知らないベナン人が見たらさぞ不気味、もとい神秘的だったことでしょう。

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お便り 112 - 1月後半

永田先生 編

2012年1月17日(火)茶道の時間

先週から一週間続いた、各クラスの文化の時間も、本日が最終日。3ヶ月に1回行う、日本文化の時間ですか、今回のテーマは「茶道」。井村屋株式会社様のご協力により、日本からようかんとおこしが年末に届きました。このようかんを使って、和菓子とお茶のいただき方を、生徒に紹介!

まずは、正座から。「お祈りの時と、同じ座り方です。」と言って、ひょいっと簡単に座ってみせるイスラム教徒の生徒や、「疲れましたー。」とすぐ音を上げる生徒など、出だしからギャーギャー・・・。

「茶道は落ち着いて嗜んでください」的な作法を教え、とりあえず「お先に。」などのあいさつも教えました。そして、ようかんと抹茶をいただきます!ベナンの食べ物は基本的に辛いものが多く、みんなの反応は案の定「甘い!」でした。どうやってこの味になるのか、不思議に思った生徒も何人かいて、作り方が気になっていた様子。

抹茶は、飲んだ瞬間「熱い!」と言われまくり。素直な生徒たちばかりで、思ったことがすぐに口に出るようです(笑)。そこが日本語であることに少し感心もしましたが。

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お便り 111 - 1月前半

笠井先生 編

2012年1月1日(日)ベナンの年越し

あけましておめでとうございます。

ベナンの年越し年越しの大騒ぎから一転、元日のジャパンハウスでは静かに時間が過ぎています。私は途中で寝てしまったのですが、朝方までパーティーは続いていたようです。9時近くになってもひっそりと静まり返っています。大晦日のパーティーは、日本語の「乾杯!」から始まりました。日本人スタッフも、ベナン人スタッフもグラスを持ち、ゾマホンさんの音頭で乾杯しました。

日本の年越しと言えば「蕎麦」ですが、ベナンでは「テリボ」というキャッサバの粉を練って作る黒い餅のような物と、モロヘイヤのような粘りのある緑色のソース、そして揚げたヤギの肉の3点セットがお決まりの料理のようです。

皆でテーブルを囲み、同じ料理を食べながら、年越しを待ちました。いつもはにぎやかなご近所さんも、今日は全く物音がしません。電気も消えているし、もう寝てしまったのでしょうか。もっとにぎやかな年越しを想像していた私は、何だか拍子抜けしてしまいました。

しかし、みんなで携帯電話の時計とにらめっこしているときでした。

ピュー!パン!

何かが破裂するような、高い音が近くから聞こえました。その方角を見ると、ロケット花火のような火花があがっていました。

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お便り 110 - 12月後半

永田先生 編

2011年12月26日(月)クリスマスパーティー

クリスマスパーティー1どういうわけか、ベナンのクリスマスムードは年明けまで続きます。スイカを食べながら、ただいま正月を過ごしていると、自分が今、何月を過ごしているのか、わけが分からなくなります。たけし日本語学校でも、12月26日にクリスマスパーティーをしました。ジュースやソダビ(ベナンの強〜いお酒)、ケーキなど、生徒からも差し入れがたくさんきましたが、私も頑張って、日本食を作りました。

本日のメニューは

  • おにぎり
  • 肉じゃが
  • お好み焼き
  • 豆の煮物
  • きゅうりの漬け物(梅干しと醤油漬け)
  • 玄米茶

でございます。

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お便り 109 - 12月前半

笠井先生 編

2011年12月4日(日)Japan Day

みなさんはたけし日本語学校の『Japan Day』(ジャパンデイ)というイベントをご存知ですか。このイベントは1年に一回行う文化祭のようなもので、学生が日本の踊り、歌、茶道などを発表します。

ジャパンデイ学生たちがグループごとに練習を重ね、ベナン人、日本人のお客様の前で発表するこのジャパンデイは、1年の中でも最大規模のイベントといえます。そのジャパンデイを今日、無事終えることができました。今年も学生の家族、友人のみならず、日本大使館の皆様、地域の方々など多くのお客様に来ていただきました。

準備期間から今日までを通して感じたのは、学生の、ベナン人の底力です。今年は本番まで3週間ほどしかないという厳しい状況で準備は開始されました。

まず学生たちだけで集会を開いて、各グループの練習日はいつにするか、グループの代表は誰にするかなどを話し合います。しかしこの学生集会が荒れに荒れました。練習時間を決める際、一人ひとりが都合のいい時間を言って、全くまとまらないのです。

会議は3時間にも及び、疲れた学生から帰り始めたこの集会は、そのままお開きとなってしまいました。『毎年こうなんです』と学生たちは心配そうな顔をした私に言いましたが、準備期間の短さを考えると、あまりに不安すぎるスタートとなりました。

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お便り 108 - 11月後半

永田先生 編

2011年11月18日(金)亀を助けて

亀先日、教室掃除をしていると、なぜか教室のすみに小さな亀がおりました。どうしたもんかと、その小さな亀をそこから助け出し、結局その亀をジャパンハウスで飼うことにしました。亀は「浦島さん」と名付けられ、加藤さんの手によって立派なうちが設けられ、私は週に1回、その浦島さんのうちを掃除するという日課ができました。

今日も浦島さんの様子を見に、浦島ハウスへ伺ったところ、本日の浦島さんは、目を閉じたまま、ピクリとも動きません。「浦島さんが動かない!」と慌てふためいていたら、そこへ7月から日本語の勉強をはじめたばかりの生徒がやってきました。彼は私の異変と、私の手に持った亀の異変に気付き、悲しい顔で知っている限りの日本語を使い、「それは元気じゃありません・・・。」と一言言って、教室へさっていきました。笠井先生と与えたえさが悪かったのか等、最悪の事態を想定し、浦島さんをそっと小屋に戻し、気を落として夜を迎えました。私はその時、一瞬、浦島さんの口がパクッと動いたのを見ました。きっと「最後に『助けてくれてありがとう・・・』って言ったのかもしれませんよ」と、笠井先生は寂しいことを言いました。

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お便り 107 - 11月前半

笠井先生 編

2011年11月3日(木)ある雨の日の教室

11月に入り、雨季が終わりに近づいているからなのか、最近激しい夕立が降るようになりました。

前触れは急に吹き始める涼しい風。
空は雲で暗くなり、気温は5度ぐらい下がるように感じます。
こうなるとあと5分もしないうちに、雨が降り始めます。

ベナンの雨は日本の雨のように静かに降り始めるのではなく、2階から誰かにバケツの水をかけられるような、物凄い勢いの雨粒がいきなり地面めがけて降ってきます。
一旦降り始めれば、かばんから折りたたみ傘を出す間もなくびしょ濡れになってしまいます。

そして最近の悩みはこの夕立とともに起こる停電。
たけし日本語学校では夜7時からの時間帯にもクラスを開いています。
この時間帯は仕事がある人でも勉強ができるように配慮したものです。

しかし夜間のクラスであるがゆえに、停電は一番大きな問題になります。
昼のクラスであれば視聴覚教材が使えない程度ですが、夜はさらに黒板も全く見えなくなります。
この前停電したときは、永田先生が日本から持ってきた懐中電灯、携帯電話に付いているライトなど、ジャパンハウスにある明かりを発するものを総動員して授業をしました。

今日も例に漏れず、夕立からの停電。
幸い道はあまり冠水しなかったようで、学生はなんとか学校には来られたようです。
7時に教室へ向かうと、暗闇の中から声をかけられました。

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お便り 106 - 10月後半

永田先生 編

2011年10月22日(土)雨天決行

わたしは某南米国の砂漠に雨を降らせたことがあるくらい、筋金入りの雨女です。今日はわたしの誕生日。1ヶ月前からみんなに「誕生日当日にパーティーをして!」とお願いしていたので、笠井先生の誕生日パーティーの時のようなサプライズ感はまるでなく、10日ほど前から、スタッフさんや生徒のみなさんの手によって、パーティーの準備は着々と進められていました。

が、誕生日当日。日本だったら、確実に小学生は自宅待機になるんじゃないのかというくらいの大雨・・・。雨が降ると、みんなたけし日本語学校に来ることが本当にできません。それでも数人の生徒さんが来てくれて、夜の授業後、パーティーをしてくれました。将来双子が生まれるようにとケーキはふたつ用意されていましたが、来られる人が少なかったので本当に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

翌々日、「無駄」という新出語彙を教えている最中、無駄の意味が分かった生徒から、さっそく「一昨日の先生のケーキは無駄でしたー!」と言われてしまい、「いーや!無駄じゃありませーん!無駄は好きじゃありませんから、私がたくさん食べましたぁー!」と必死に自分をかばった切ない一瞬がありました。

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お便り 105 - 10月前半

笠井先生 編

2011年10月2日(日)期末テスト終了

2週間にわたって続いたテスト週間も今日が最終日。
大雨で学生が来られなくなったり、停電でテスト用紙の印刷が遅れたりとハプニングもありましたが、なんとか全クラスのテストを終えました。

たけし日本語学校では学期末にテストを行うことになっています。
1週目は漢字のテスト、2週目は文法のテストです。

この2週間は教師はテスト作成と印刷に追われ、学生はテスト勉強に追われた2週間でした。
授業が無い日でも、質問をしに学校を訪れる学生が何人もいました。

たけし日本語学校の学生は、大学に通いながら、あるいは仕事を持ちながら勉強を続けている学生がほとんどです。それでも時間を見つけてやって来る姿には本当に頭の下がる思いです。自分の国の言葉をこんなにも熱心に学んでくれる人たちがいるということに、改めて心が揺さぶられました。

さて、これから採点、補習、再テストが待っています。
本当に大変なのはこれからかもしれません。

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お便り 104 - 9月後半

永田先生 編

2011年9月23日(金)重みを感じる日々

アタとヤムとバナナのサムネール画像本当にどうでもいい話ですが、最近体が重いです。久しぶりに着た、ベナンの民族衣装「ボンバ」が少しずつ、きつくなり始めました。体のサイズに合わせて、仕立て屋さんに作っていただいたはずなんですが・・・。

笠井先生はベナンに来て痩せました。そして、私はベナンに来て太りました。何kg増かは伝えられませんが、日々ベナンを暑く感じます。

そんな中、加藤さんがアタとヤムを買ってきてくれました。アタは豆で作られた、味はドーナツに似ている食べ物です。揚げているのでおそらく高カロリーです。ヤムは芋です。それと一緒にバナナもあります。全部、私の大好物なので、遠慮なくご馳走になりました。

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