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南アフリカ共和国 ズマ新大統領が選出
4月22日に行われた南アフリカの総選挙で、与党・アフリカ民族会議(ANC)のジェイコブ・ズマ大統領(67)が選出された。94年以降行われている全人種参加選挙において、ズマ氏は4代目の大統領となる。任期は5年。
ズマ氏は、南アフリカ共和国最大の民族であるズールー人の貧困家庭出身で、黒人貧困層に支持されている。だが、世界不況の影響で南アフリカ経済の成長も鈍化しており、貧困層への対策として福祉策に力を入れるのは難しいのではないかとの見方がある。
5月9日に首都のプレトリアで、就任宣言が行われた。就任宣言には、各国から約5000人の首脳、閣僚らが出席した。翌10日には新内閣の閣僚を任命。各省庁や政府部局の調整を行い、貧困解消や福祉などの重要な計画を決定する「国家計画委員会」のトップには、マニュエル前財務大臣が選ばれた。また、経済発展省や観光省などを含む4つの省が増設されたほか、旧来の省2つを4つに分割したり、機能や名称を変更したりするなど、省の再編も行われた。