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アフリカニュース

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コーヒーでおもてなし ~エチオピアのコーヒーセレモニー~

コーヒーセレモニー日本人に身近な存在であるコーヒー。このコーヒー、アラビカ種という豆を炒ったもので、エチオピア南西部のカッファ地方が原産地だとされている。エチオピアも毎年多くのコーヒー豆を生産しており、その生産量は2005年で26万トン、世界の生産量の3%を占めている(ちなみに、生産量1位はブラジルで、217.9万トン、世界の生産量の28%を占めている)。ブラジルやベトナム、コロンビアなどの多くのコーヒー生産国は、外貨獲得源として生産したコーヒー豆のほとんどを輸出しているが、エチオピアについては、生産量のおよそ半分が国内で消費されている。つまり、多くのエチオピア人がコーヒーを飲んでおり、エチオピア人の生活において、コーヒーは身近な存在であるということである。

コーヒーセレモニーエチオピアでは、コーヒーは客人をもてなすために出されるものである。エチオピアで色々な場所を訪問した際は、多くの場所で、コーヒーを用意して出迎えてくれた。日本では茶道、英訳するとティーセレモニー(tea ceremony)があるが、エチオピアには、コーヒーセレモニーなるものが存在する。外国人観光客が訪れるような中級以上の一部のレストランでは、このコーヒーセレモニーの過程を見ることが可能である。店や地方によって多少方法は異なるが、お香をたき、コーヒー豆を炒って粉状に砕き、粉状にしたコーヒー豆をお湯の中に入れ、煮立て、小さな湯飲みのような容器にコーヒーを注ぐ、というのが主なコーヒーセレモニーの流れである。ちょっとした茶菓子(伝統的なものやポップコーンなど)がついてくることもある。

単純にブラックコーヒーとして、あるいは砂糖やミルクを入れて飲むことが多いが、場所によっては、塩味がきいた昆布茶のような味のするコーヒーもある。また、コーヒーの豆ではなく葉を煎じたコーヒーもある。コーヒーの葉で煎じたものは、栄養ドリンク代わりにもなる。

コーヒー発祥の地、エチオピアでは、他の国では見られない独自の飲み方や風習が、現代にも受け継がれている。

(平成21年2月13日~27日取材)

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