本文へジャンプする

NPO法人IFE

旅行道

Published on

最低限の現地のことば

「こんにちは」「ありがとう」「さようなら」「失礼しました」・・・別にACの宣伝の一部を引用しているのではない。旅先で最低限必要な現地語だ。これくらいの挨拶は、現地語で言えるようになっておこう。通じなくてもかまわない。何か挨拶しようという姿勢が大事だ。

世界中の言語を少し触れるとわかるが、厳密な「こんにちは」はなく「ご機嫌いかがですか」「ご飯は食べましたか」なんていう地域もある。「ごめんなさい」というとありとあらゆる責任をかぶることになる場合があるから、「失礼しました」としておいた方がいい場合もある。

このようなことばの受け取られ方は、本格的に勉強しても難しいが、そういう難しいことは後から知ればいい。要は、現地語の挨拶をマナーとして知っておかないといけないのだ。例えば、お店に入ったときに「いらっしゃい」「こんにちは」と店員に言われ無言で素通りできるのは日本くらいなものだ。たいていの国や地域では、何かしらの挨拶を心がける。ただ、「見てるだけ」であってもだ。無言でいるということは、まず好感が持てない人と言う視点で見られることになる。

英語圏以外では、当然英語がわからない人がいる。だから、現地語で(それも現地の人の発音をきれいに真似て)あいさつすると、すごく喜ばれる。英語だと、人によっては「話せて当然」という態度で接してくるが、英語以外の言語は喜んでくれることが非常に多い。それは、アジアやアフリカの民族語に限らず、ヨーロッパの英語圏以外でもあてはまる。喜んでもらえれば、思わぬサービスだってしてもらえることもあるのだ。

とにかく真似るのだ。上手に真似れば間違いなく通じる!

Published on

海外旅行保険について(2)

前回は、海外旅行保険の加入を勧める内容の話だった。では、どう申し込むのか。

現在は、インターネットで、クレジットカードを利用して申し込むのが最も便利だ。そのうえ、料金も通常より安い(一部の保険会社は、出発当日でない限り、コンビニでも支払いが出来る)。

クレジットカードが無い場合は、各旅行会社の窓口でも申し込むことが出来る。また、国際線が発着する空港では、必ず海外旅行保険のカウンターがあり、ここでも申し込むことが出来る。出国審査場を通過しても、自動の申込機が設置されている空港もある。ただし、いずれも料金は割引きが無いため、安く済ませたいのであれば、事前にインターネットで申し込んでおいたほうがいい。それも、出発から1週間以上前がベターだ。なぜなら、保険会社から保険利用のガイドが郵送されるからだ。直前の申込だと、自宅のプリンターで保険利用のガイドを全て印刷せねばならず、面倒である。

ところで、既往症を持った方で旅行される際に、「既往症は保険の適用外」と言われたことは無いだろうが。僕も病気持ちで、こういう対応には何度も直面した。多くの保険会社は、既往症については適用外としているが、AIUの海外旅行保険には、保険期間が31日以内の場合に限り、「疾病応急治療・救援費用」というサービスがある。これは、旅行出発前の病気において、旅行中に応急治療を受けたり、3日以上入院したりした際、300万円まで保険金が出る制度である。既往症がある者にとっては助かる制度だ。ただし、他の保険会社よりも掛け金ははっきり言って高い。おまけに、31日以内だから、長期旅行に関しては適用外となる。僕は出来るだけ節約したいたちなので、「31日以内の旅行で、医療水準が高くない国に行く場合は、AIUのプランにする」と決めている。逆に、2泊でソウルや台北などに行く場合は、「最低限度の補償の安い保険」と決めている。

Published on

海外旅行保険について(1)

海外で万が一の病気や事故にあった場合、金銭面での補償をしてくれるのが海外旅行保険だ。海外旅行のガイドブックには必ず情報が掲載されているし、インターネットで航空券やツアー旅行を申し込む際も、広告が出ることもある。

いろいろ意見はあるだろうが、僕は短期旅行であっても、最低限の補償をしてくれる保険には加入しておいた方がいいと考えている。病気やけがはどういう形でなるかわからない。どれだけ気をつけても、スリやひったくりにあう可能性はゼロではない。飛行機が何らかの影響で遅れることもある。そういうトラブルに巻き込まれた時に、少しは助かることがありうるのだ。

短期旅行ではどういう保険を選ぶべきか。僕は、最低限の補償額が付いているセットプランでいいと思う。例えば、2泊でソウルや台北に行って、後遺障害が残るようなケガや病気にかかる可能性は極めて低い。トラブルと言っても、せいぜい、物を破損したり(壊されたり)、スリやひったくりにあうといったことぐらいだろう。

一方、長期旅行、特にアフリカなどの遠方の長期旅行はよく考えた方がいい。まず治療費だが、長期でアフリカに行くと、マラリアなどの風土病にかかる可能性は高い。それも、1度で済まない場合もある。きちんとした医療設備のある病院で診てもらうことになると、治療費はかなりの額になる。十分に補償してくれる保険の方が、安心だ。次に救援費用だが、家族がアフリカなどにいざ救援に行こうと思っても、安い航空券はまず取れない。往復100万円近くする正規運賃くらいしかない。それも、場合によっては複数人で複数回往復することになることもありうる。そう考えると、移動費だけで数百万円に達する可能性もある。この救援費用に関しては、高めに保証してくれているプランを選んでおいた方が得策である。

全文を読む »

Published on

デモにあってしまったら

2011年1月から、チュニジアやエジプトなど、アラブ諸国で大規模なデモが発生している。平時であれば問題は無いが、ひとたびデモが起きてしまうと、そこに暮らしている人々の日常生活まで混乱することもある。

旅行中にデモが起き、それが何日間にも渡って続いてしまうと、早急に帰国、もしくは他の国に出国せざるを得ない。ただ、本当にそのようなことができるのか。

できるのかどうかは、「その時の状況次第」としか言いようがない。ただ、身の安全を確保することを最優先に考えることに関しては、どのようなときでも意識しておくべきである。

身の安全を確保する方法としてまず行うことは、「宿泊施設から出ない」ことである。とにかく、街に出向かないことである。これだけでも、かなりの安全性は確保される。

その次に行うことは、帰国の準備をすることである。まずは、帰国する交通手段(飛行機など)が動いているかどうかの確認だ。ダイヤ通り動いていれば問題は無いが、ダイヤが変更されたりした場合は、航空会社のオフィスと連絡を取ることになる。特に電話やネットがつながらない時は、直接出発する空港に出向く必要があるだろう。

次に大事なのは、空港までの移動手段の確保である。安全な移動手段が確保できるなら問題はない。しかし、それができない場合は、宿の人と相談して、その時の最善の措置を取ろう。可能であれば、数日分の水と食料も確保しておこう。

全文を読む »

Published on

親の許可を取るには

前回は「10代のうちに旅に出ろ!」というタイトルで、そのメリットについて書いた。しかし、「親が許可してくれない」という問題が発生する。どうすればいいのか。親の許可を取るコツはあるのか。

答えは「ある」。それを今回は紹介しよう。

まず第一に、「旅に出て得られるメリットを明示する」ことである。できれば、紙に書いて渡すとよい。具体的には、自分で手配する経験をしたい、将来遠方の学校の受験の際に困らないようにしたい、学校の勉強に役立てたい、などである。これに関しては、自分の思ったことを正直に書けばよい。

次に、「旅の目的をはっきりさせる」ことである。目的地で○○について知ることができる、学校の勉強(主に地理、歴史関連)の役に立つ、といったことを知らせる。

さらに、「旅の予定表を作成し、親に渡す」ことも忘れてはならない。出発日時、経由地、宿泊地、宿泊先の連絡先、訪問地など、出発までに決まっていることをすべて予定表にしておくのである。予定表といっても、旅行会社のパンフレットのようなしっかりしたものである必要は全く無い。○月○日にはどこにいて、どんなことをし、どこに泊まっているのかを知ってもらい、親を安心させるのである。

最後に大事なのは、「旅先から電話をかける」ことである。旅行中にもしものことがあったら、というのが親心。ただ、旅先から電話をするだけで、親の不安はかなり和らげることができるのである。出発前に、「宿に着いたら電話する」と約束しておけばよい。あるいは、旅の予定表に、「○○にて電話」と明記するのも一考である。

全文を読む »

Published on

10代のうちに旅に出ろ!

以前、私が中学3年の時に初めて一人旅をした話を書いた。ただ、現実問題として、中学生でそのような旅ができるのは、いくらコツコツ貯金していたとしても、ある意味経済的に恵まれている。また、経済的な点をクリアしたとしても、「中学生にそんなことをさせるのはどうか」と考える家庭もいるだろう。そうなると、一人で旅に出ることが難しい。

しかし、高校生になれば、そのような「制約」がゆるむこともある。さらに上級の学校に進学すると、より「制約」は緩むようになるだろう。

私の現在の本職は高校の講師である。当然、毎日高校生と接しているわけである。しかし、あくまで私の個人的な視点だが、旅行に出ようとする生徒は聞いたことがない。クラブ活動で忙しかったり、携帯代がかさむのもあるのだろうが、旅行そのものに興味を持つ生徒が少ないのである。

それでも私は、旅に出ることを勧めたい。

ではなぜ旅に出ることを勧めるのか。

まず第一に、何といっても「見聞が広がるから」である。ツアーではなく特に自分で地図やガイドブック、時刻表などを活用して旅程を組み立てると、自然に地名や都市の位置関係がわかるようになるものなのである。国内旅行であれば日本の地理に当然強くなる。実際に旅に出ず、ガイドブックや地図をくまなく読むだけの「想像旅行」であっても、地名にすごく強くなるのである。

全文を読む »

Published on

なぜベナンに? その2

中学生の時以来、ベナンに必ず行くと心に決めたが、高校に進学しても、すぐに行くのは無理だった。金銭的にも、身分的にも無理だ。

高校は普通科の高校で、多くの生徒は大学に進学するような学校だった。進路の話が頻繁にあったので、大学に行くなら、アフリカの社会や文化を勉強できるところがいいと思っていた。ちょうど1年の担任にそのような話をしたところ、「大阪外国語大学に、スワヒリ語専攻があるぞ」と教えてくれた。自分でも全国の大学を色々と探してはみたが、大阪外国語大学以外でアフリカの勉強・研究はできそうになかった。そのため、自動的に進学希望の学校が決まってしまった。

外国語大学である以上、外国語、特にスワヒリ語の習得は必須になるが、スワヒリ語もアフリカ文化の一つであることには変わりない。そんな考えから、スワヒリ語の専攻でも、「アフリカのことなら学べるなら」ということで、受験勉強を必死にやった。学費を出してくれると言ってくれた家族の助けもありがたかった。

幸運にも大学入試に合格し、2003年に大阪外国語大学外国語学部地域文化学科(スワヒリ語専攻)に入学する。大学のシステム上、1,2年は専攻語の授業が中心になり、文化や社会について探究できるようになるのは、主に3年次以降であった。それはそれで残念な点もあったが、代わりにベナンの公用語であるフランス語の習得に時間が割けたのも事実である。

全文を読む »

Published on

旅行の荷物をどうするか

旅をするうえで、荷物をどうするかは大きな問題の一つである。ただ、できるだけ少ない、軽い状態にしておくことが望ましい。それはなぜか。答えは簡単で、少なく、軽いほうが、身軽で動きやすく、疲れがたまりにくいからである。ではどうすれば、荷物を少なく軽くできるのか。

コツは、「貴重品、医薬品等、その他自分の業務に必要なものの3種以外は、全て現地で調達する」ようにするのだ。あとはせいぜい、最小限の替えの衣類くらいだ。

1つ目の「貴重品」は、パスポート、現金、TC(トラベラーズチェック)、黄熱病予防接種証明書(イエローカード)、海外旅行保険の保険証書など、紛失すると旅行ができなくなる、あるいは不便をきたすものである。これは現地で調達のしようがないので、減らしようがない。現金も、不測の事態に備えて多めに持っていく方が安心である。

2つ目の「医薬品等」は、薬や絆創膏、生理用品、歯ブラシ、カミソリ、シャンプー類などである。これらは現地で購入することもできないわけではない。しかし、薬を買うには処方箋が必要だったり、言語ができなければ用法・用量がわからない場合がある。場合によっては、かえって体調を悪化することがある。そのため、日本で使い慣れたものを持っていく方がいいのである。また、マラリア流行地域に行く場合は、蚊取り線香を持っていくことも有効である。日本製の方が、現地のものより効き目はよい。さらに、歯ブラシやカミソリも、日本から持っていたっ方がいい。高級ホテルでも置かれておらず、都市においても、自分に合ったものを探すのはやや難しいからである。シャンプーやリンス類も、人によっては日本のものでないと髪を傷めてしまう場合がある。不安な人は、旅行日数分を詰め替えて持っていくのも手である。

全文を読む »

Published on

予防接種について

サハラ以南アフリカを旅行する際に注意しなければならないのは、予防接種である。今回はこれについて書いておきたい。

まず、予防接種には、必須のものと任意のものとがある。

必須なものは「黄熱病」の1種類のみである。必須というのは、「外国人が入国する際に、黄熱の予防接種の国際証明書を携帯していないと入国できない」という意味である。2010年10月現在、入国に黄熱予防接種証明書を要求しているアフリカの国は、アンゴラ、ガーナ、ガボン、カメルーン、ギニアビサウ、コートジボワール、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国(旧ザイール)、サントメ・プリンシペ、シエラレオネ、中央アフリカ、トーゴ、ニジェール、ブルキナファソ、ブルンジ、ベナン、マリ、リベリア、ルワンダである。この他、南米のフランス領ギアナも、黄熱病の予防接種証明書を入国時に要求している。

黄熱病は、蚊によって媒介されるウィルス性の感染症である。しかし、予防接種を受けていればまず問題は無い。予防接種の証明書は、接種した日から数えて10日後から10年間有効となる。

では、どこで予防接種を受けるのか。黄熱病の予防接種は、「検疫所」とよばれるところで、予約制で受けることになる。たいてい平日に行われており、また直前の予約では接種できないことが多い。したがって、アフリカ旅行を考えている人は、できるだけ早く、それも3〜6ヶ月前に行動し始めるのが望ましい。

全文を読む »

Published on

日本からアフリカへのフライト(02)

前回は、中東、アジア系の航空会社が就航しているアフリカ(※1)の都市、および国を紹介した。しかし、前回紹介していない都市に行く場合は、どうしたらよいのだろうか。ベナンをはじめ、日本人があまり行かないような都市や国には、どういう航空会社を使えばいいのか。今回は、前回とは違う都市や国に就航している航空会社を中心に紹介する。

まず、旧フランス領であった地域を中心に路線を就航させているのが、エールフランス航空である。今でもフランスとの関係は強固なものだと言わんばかり、パリから西アフリカへのフライトはたくさんある。ベナンのコトヌーも、エールフランスが就航している。コトヌー以外にも、ニアメ(ニジェール)、ロメ(トーゴ)、バマコ(マリ)、ワガドゥーグー(ブルキナファソ)、ヌアクショット(モーリタニア)、コナクリ(ギニア)、ンジャメナ(チャド)、バンギ(中央アフリカ)、ブラザビル、ポワントノワール(いずれもコンゴ共和国)、ドゥアラ(カメルーン)、リーブルビル(ガボン)、ジブチ(ジブチ)などがある。むしろ日本からこれらの都市に空路で行こうものなら、多くの場合、エールフランスしか選べない状況である。もちろん、アフリカ各国の航空会社もパリから各都市に就航してはいるが、日本で予約できなかったり、ダイヤが大幅に乱れたりなど、まだまだ使い勝手が良いとは言えない。アフリカ諸国の空路の“独立”は、まだ少し先のようである。

全文を読む »

ページトップへ戻る

サイトマップ