3月11日~14日まで、エレン・ジョンソン・サーリーフ、リベリア共和国大統領が日本を訪問した。リベリア大統領の日本訪問は、今回が初めて。サーリーフ大統領は日本滞在中、天皇陛下との御会見を行ったほか、安倍総理、各大臣らと会談を行い、国連大学で講演も行った。
安倍総理との会談においては、国際機関を通じて元児童兵・制的搾取・暴力被害者支援等、食糧援助、難民帰還の為に、合計約656万ドルの支援を予定していることを述べた。一方サーリーフ大統領は、債務帳消し、医療・保健分野におけるインフラ整備への支援を安倍総理に求めた。また両首脳は、国連安保理改革や北朝鮮問題において、今後も引き続き連携・協力していくことを確認した。
さらにサーリーフ大統領は、2001年に国連安保理で採択されたリベリアのダイヤモンド禁輸措置を今年9月に解禁することを目指し、内戦終結後の復興資金を獲得するため、ダイヤモンドの輸出再開に意欲を見せていた。
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3月6日、西アフリカのガーナ共和国が独立50周年を迎えた。ガーナは1957年の3月6日、サブサハラアフリカで初めて旧宗主国から独立し、独立運動を指揮したエンクルマ(Kwame Nkurumah、なおンクルマと表記されることもある)が初代首相(後に大統領)に就任した。ガーナの独立は、以後のアフリカ諸国独立の大きな契機になった。
独立50周年を迎えた今回の独立記念日には、首都アクラで式典が盛大に開かれた。また、パレードも行われ、ヤシの木や電柱、タクシー、中には頭にまで国旗を掲げるなど、盛大な式典になった。しかしながら、お金のムダ使いだとの指摘もあったほか、依然として大きな貧富の差がある事に対し、不安を持つ国民も中にはいた。
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2月14日はバレンタインデーで、多くのチョコレートが販売されていた。ところで、チョコレートの原材料である「カカオ」の生産量が最も多い国は、どこかご存知だろうか。
カカオの生産量が最も多い国は、コートジボワールである。ガーナチョコレート(ロッテ)で有名になったガーナは、世界第2位の生産量であり、以下インドネシア、ナイジェリア、カメルーン、ブラジル・・・と続く。しかも、原産地が中南米であるにもかかわらず、世界の総生産量のうち7割がアフリカ諸国でつくられているという。今月は、チョコにまつわるお話を取り上げようと思う。
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1月30日から2月10日の期間、中国の胡錦濤国家主席は、アフリカ8カ国(カメルーン、リベリア、ザンビア、ナミビア、南アフリカ共和国、モザンビーク、セイシェル)を訪問した。昨年11月の「中国・アフリカ協力フォーラム」に続き、アフリカ諸国における中国の存在憾がますます大きくなりつつある。中国側にとっては、資源・エネルギー確保や国際政治上の優位性の観点から、アフリカを最重要地域としてとらえており、アフリカ諸国の対中債務の免除や、支援・協力事業の拡大を積極的に推し進めている。
胡国家主席の訪問地のひとつであるザンビアでは、中国初となる「アフリカ経済貿易協力区」が設立された。これは、中国とザンビアの経済、貿易協力を強化することと、両国の友好を促進することが目的とされており、8億米ドルもの投資が見込まれている。
また南アフリカ共和国では、胡国家主席が「調和のとれた世界をつくるために、中国とアフリカの結束と協力を高める」ことをテーマに、プレトリア大学で講演を行った。胡国家主席はムベキ南アフリカ共和国大統領とも会談し、政治的中立な立場と戦略協議、2国間の経済協力と貿易、外交協議を通じた調整と協力を推進することが同意された。
そのほかカメルーンやモザンビークなどでも、支援、援助に関する行事が催された。
アフリカの角とも呼ばれている東アフリカのソマリアで、再び戦闘が激化している。暫定政府とイスラム法廷会議との間で長年対立していたが、勢力を拡大させているイスラム法廷会議に対して、エチオピア軍が空爆等の攻撃を行うなど、地域紛争、国際紛争につながる可能性が出てきた。
1991年のバーレ政権崩壊後、15年以上中央政府が無いこの国で、2004年に暫定政府が発足した。しかし、暫定政府とイスラム法廷会議十間で対立関係が続いており、イスラム法廷会議が06年6月に首都のモガディシュ※を制圧。イスラム法廷会議は、その後もソマリア中南部で勢力を広げ続けた。
このままでは、イスラム法廷会議がソマリア全土を支配することを近隣諸国は恐れ、06年12月24日、隣国エチオピアが、ソマリアに対して空爆を行った。また、エチオピア軍とソマリア暫定政府との連合軍が、イスラム法廷会議の拠点を次々に制圧し、1月1日に中南部を支配下に置いた。だが、イスラム法廷会議側は抗戦を誓っており、ゲリラ戦が行われる可能性がある。
暫定政府の入った首都モガディシュでは、治安の悪化、エチオピア軍の駐留などで、住民は不満を唱えている。
(※ソマリアの首都の名前は、他にモガディシオ、モガジシオと表記している文献、資料などもある。)
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ベナンでは、毎年1月10日はブードゥー(英語でVoodoo、仏語でVaudoun)の日で祝日であり、この日伝統宗教(ブードゥー教)の指導者と信者たちは、ベナン南部の町ウィダ(Ouidah)でブードゥーの日を祝った。
ウィダの海岸に建立されている「帰らずの門」のモニュメント付近では、異なる宗教の団体が、歌や踊りを競い、力強さを表現した。また、祈りと儀式の後には、黒いヤギがいけにえとして捧げられた。
Q. ブードゥー教って何??
ブードゥー教は、主にアフリカ系黒人が多数を占めるハイチ、あるいはカリブ諸島やアメリカ合衆国南部の黒人間で信仰されている宗教として有名だが、ブードゥー教の発祥地は、現在のベナン共和国であるとされている。西アフリカ発祥の宗教がカリブ諸島やアメリカで信仰されているのは、奴隷貿易によってもたらされたからである。
現在ベナンでは、キリスト教やイスラム教を信仰しているも者が多いが、ブードゥーの信仰や文化、慣習などは、ベナンの人々の間で根づいている。
ブードゥーの信仰や文化は、自然や生活の中から生まれたものである。ブードゥー教には、およそ800もの神がいると言われている。また、ゾンビ伝説の起源も、この宗教である。
ベナンを訪れると、時々ブードゥーの神様に変身した者と、その一行を見かけることがある。ベナンを訪れる機会があれば、もしかしたら彼らと出会えるかもしれない。
12月初め、たけし日本語学校日本語教師の2名が、ベナンのウェブニュース、La Citadelle(ラ・スィタデル)の写真に掲載されました。本文がフランス語なので、日本語に翻訳、修正し、本文のみ掲載します。
ジャーナリストを守るNGOの「国境なき記者団(本部、パリ)」が今月発表した「報道の自由度指数」で、ベナンが23位となり、アフリカで最も報道しやすい国と評価した。アフリカ内2位と3位はそれぞれ、ナミビア(全体で26位)、モーリシャス(全体で32位)だった。04年の指数では、南アフリカが26位で、アフリカ内1位。ベナンはその次の27位、アフリカ内で2位だった。05年では、ナミビア、キプロスと並んで25位。ナミビアと並んでアフリカ内1位だった。
また、今年はガーナの順位が、昨年66位から34位と飛躍的に上昇した。ガーナメディアに対する経済状況は依然として困難な状態にあるものの、他の権力者や権威集団からの危険にさらされなくなったことを評価している。
ちなみにこの指数で、日本は51位、アメリカは53位、ロシアは147位と、主要先進国の中で報道しにくい3カ国となった。
さらに、エリトリア(166位、アフリカで最下位)、トルクメニスタン(167位)、北朝鮮(168位、全体で最下位)がワースト3とされた。エリトリアは、5年以上無実の罪で投獄されたジャーナリストが数名いたことが、トルクメニスタンは、ニャゾフ大統領に対する批判的な報道を抑圧したことが、北朝鮮は、金正日総書記が継続してメディアをコントロールしていることが、それぞれこのような順位になった要因とされている。
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「アフリカのニュース」といっても範囲が広すぎていろいろあると思います。取り上げる内容もさまざまだと思います。しかしながら、日本のマスコミの多くは、アフリカ関連のニュースのほとんどを、内戦、飢餓、貧困、未開、野蛮などといった言葉に関連するような視点で取り上げることが多いように思います。確かに、統計で見れば、アフリカ地域は世界の中でも内戦や飢餓、貧困は多いのは事実です。だからといって、それ以外の内容を報道しないからというのは、いくら視聴率や協賛の問題があるとはいえ、マスコミとしての機能を十分に果たしていないのではないでしょうか。
特にテレビに関して申しますと、子供に与えるインパクトはあまりに大きく、テレビで見たものが、イコールアフリカと思ってしまう構造を作っているように感じられます。アフリカには53もの独立国があり、それらの政治形態や社会は、それぞれが似ていながらも違うところが多いものです。にもかかわらず、国の名前をあまり取り上げず、アフリカというひとくくりの中に、ある種日本が文明国で、テレビで取り上げたアフリカの国や地域が野蛮な後進国であるという、一元的な印象を与えているようにしか思えません。
さらに問題なのは、義務教育や高等学校などでのアフリカに対する教え方です。ご存知のとおり、アフリカが教科書に登場する分量は、ほかのアジアや欧米のものよりもわずかで、概要的な内容が多いものと思います。内容自体も、南アフリカのアパルトヘイト、各種地下資源、砂漠化や貧困といったトピックが多いものでしょう。歴史に関しても、本格的に登場するのは奴隷貿易が始まった16世紀からであり、それまでの歴史情報は決して充実したものとはいえないでしょう。そのような背景で勉強してきた先生方が現に今アフリカに関して教えているのですから、先生方もアフリカについて偏った知識しかもってなく、それで生徒に教えるというのですから、充実したアフリカ教育は不可能だと思います。現に私がお世話になった先生方も、アフリカ諸国の国の名前、例えばブルキナファソを知らない先生がいたりするものです。
そこで、このコラムでは、これらマスコミではあまり取り上げられないアフリカ諸国のニュースを、それも明るく、専門家やアフリカ好きの方しか知らないようなマニアック物を取り上げていきたいと思っております。一元的な日本人の持っているアフリカのイメージを、このコラムから二元的、三元的になっていき、日本とアフリカ諸国の文化交流のきっかけになれば、この目的は達成したといえるでしょう。
これからアフリカに対して、政府や民間企業が投資していく機会が増えていくでしょう。最近は韓国や中国がエネルギー資源の採掘権などの分野でアフリカ諸国に参入していくこともあって、ますますアフリカに対する知識・関心は増えていくことと思います。
(文責:山瀬靖弘)