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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 115 - 3月前半

笠井先生 編

2012年3月4日(日)ベナン旅行のすすめ

3月1日から今日4日まで、大阪大学の先生方と学生19名がベナンを訪問していました。

皆さんは大学で日本語を専攻していらっしゃいます。日本人なのに大学で日本語を勉強するというのはどういうこと?と思われるかもしれませんが、この日本語専攻の中で、日本や世界中で日本語を教える日本語教師が養成されていくのです。

大阪大学日本語専攻では、毎年世界各国の日本語教育機関を訪問し、現地の日本語学習者と交流するツアーを行っています。今回は私が大阪大学出身であるというご縁で、ベナンを訪問地に選んでくださいました。

1日の到着が深夜ということもあり、実質3日間しか時間がとれない状況でしたが、この3日間で、ダサズメ近郊のイゴホ村、ベテクク村を訪問し、いのうえ小学校では児童達に日本の遊びを紹介してくださいました。さらにウィダでは歴史博物館、奴隷海岸、コトヌーでは西アフリカ最大のダントッパマーケット、そしてたけし日本語学校の生徒との交流と、一般の観光旅行では考えられないほどの過密かつ濃密なツアーとなりました。

総移動距離は500kmを優に越えました。それに加え道路状況は思わしくなく、1日10時間以上バスに揺られた日もありました。時差もある中での長距離移動、疲れないわけがありませんが、それでも村の人々、小学校の児童、たけし日本語学校の生徒との交流の際には、その疲れを微塵も見せず、笑顔で、全力で交流している姿には、感銘を覚えました。

大阪大学日本語専攻のツアーがアフリカを訪れるのは初めてということで、今回のベナン滞在が初のアフリカ滞在となった人が大半でした。また人生初めての海外旅行先がベナンという学生もいました。以下は参加した学生の皆さんの感想です。

  • 日本に帰ってきた今、ベナンを知らないままの人生にならなくて本当によかったと実感しています。
  • 私はツアーで行くまではベナンについて全く知らず、遠いアフリカの地で日本語教育が行われていることにとても驚きました。
  • わたしは、このツアーまでベナンのことまったく知らなかった日本人のひとりですが、ベナンにはこんなに日本に関わっている人がいることが衝撃的でした。
  • 本当にベナンは良い国で、今回訪問することが出来て、そしてベナンという国に日本語を勉強したい!という人々の熱い気持ちを直接感じることができて、とても幸せでした。
  • ゾマホンさんが「うるさくてすいません」とおっしゃると、皆笑って和やかな雰囲気になりましたが、声を大にして僕たちに訴えかけるゾマホンさんの迫力には、「こわさ」すら感じました。それぐらい、ゾマホンさんは腹の底から真剣な思いを僕たちにぶつけてくださっていたのかと思います。
  • 日本からこれほど離れた国でも日本に興味を持ち、一生懸命日本語を勉強してくださっている方々がいるのだと考えると、とても嬉しく思うと同時に、私たちも日本からもっとそれに応えなければならないと感じました。

ここで全てをご紹介できないのが残念ですが、皆さんそれぞれに感じるところがあったようです。マスメディアを通さずに、自分の目でベナン、アフリカを見ていただいたことに、私は大きな意義を感じています。ツアーで見たこと、感じたことを周りの人に伝えていただき、今後ベナンやアフリカへ目を向けてくださる人が増えていけばと思っています。

ベナンを訪れるには確かに多くの時間、お金を必要とします。その中でベナンを訪問してくださった大阪大学日本語専攻の皆さんには心より感謝申し上げます。はるか遠い日本からベナンを訪れた皆さんの姿は、ベナンの人々への「日本はベナンに目を向けている」という強力なメッセージになったことと思います。

私は日本語教育、国際協力を学んでいる学生の方だけでなく、多くの方々にベナンを訪れていただきたいと考えています。きっと皆様の心を動かす何かがベナンにはあります。皆様のご訪問を心よりお待ちしております。

笠井

1 コメント

Yukari Kato

こんにちは!陽介くんお元気ですか!
いつも日本語教師の窓を楽しみに拝読していますよ。
皆さんが楽しみながら勉強している様子が伺えます。
きっと先生方ゆスタッフの皆様の賜物だと思います。
素敵な人達に巡り合えて、また最高の経験が出来て本当に幸せだと思います。
私もゾマホンさんに心から感謝すると共に、
生徒さん先生方スタッフ皆様の健康と幸せを心よりお祈りしています。
私も是非、素敵な国ペナンに行きたいです。
どうぞお体を大切に。最高の経験話をぜひ聞かせてくださいね。
また会えるのを楽しみにしています。

加藤由佳理(叔母)より 2012.4.26

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