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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 79 - 8月後半

藤波先生 編

2010年8月16日(月)頭痛

昨夜、市川先生と「Always 三丁目の夕日」を見ました。

ご存知の方も多いとは思いますが、この映画の舞台は昭和33年の東京です。その景色は、少し今のベナンのそれと重なります。映画の中に描かれている人々の姿も、今のベナンと重なる部分があるように思いました。舗装されていない道、その道で遊んでいる子ども達、それを周りで働きながら見守る大人たち・・・。あの映画に出てくるような人たちや、今ベナンにいるような人たちが、今の日本には少なくなってしまったのかと思うと、ちょっと寂しい気もします。

映画がよかったので、ついついお酒を飲み過ぎてしまい、今日の午前中は二日酔いの頭痛に悩まされました。ベナンに来てからほとんどお酒を飲まないので、ますます酒に弱くなってしまいました。しかしながら今日は、二日酔いだったにも関わらず、昨夜の映画のおかげで何となくいい気分で一日が過ぎて行きました。

藤波

2010年8月19日(木)エヴェリンさん

左手前がベロちゃん、その後ろがエヴェリンさん10日ほど前から、新しいお料理係のエヴェリンさんが、ジャパンハウスで働いています。今まで私達がお世話になったベロちゃんは、先日、新しい仕事に就くためにジャパンハウスをあとにしました。

エヴェリンさんはとてもよく働いてくれています。ジャパンハウスの中も以前よりきれいになったような気がします。まだ働き始めたばかりなので、お互いに慣れる時間が必要ですが、ベロちゃんの時のように楽しくやっていければいいなと思います。

写真は、ベロちゃんさよなら・エヴェリンさんいらっしゃいパーティの時のものです。向かって左手前がベロちゃん、その後ろにいるのがエヴェリンさんです。

藤波

2010年8月24日(火)最近の天気

空8月の始めはちょっと暑くなり、晴れ間も多くなってきていたので、雨季も終わりかな、などと思っていたら、最近また朝晩めっきり冷え込むようになりました。めっきり冷え込むと言っても、常時25度くらいはあるはずなのですが、やはり一年中温かい気候に慣れていると、この気温は非常に寒く感じられます。朝、寒くて目が覚めることもあります。鼻水も出ます。日本に帰ったらどうなるのかと若干不安になります。

雨の量はかなり少なくなりました。道に水たまりができてコピー屋までたどり着けないということもまずありません。綱渡りのように歩かなければならない場所は少なからずありますが・・・。

どちらにしても、雨季のど真ん中や、乾季のど真ん中に比べれば過ごしやすく、停電や断水も比較的少ないので、最近はかなり平和な毎日です。

写真は、最近の撮ったベナンの空です。

藤波

2010年8月26日(木)ゾマホンさん日本へ

今日の晩、ゾマホンさんが日本へと戻っていかれました。今回のベナン滞在は1か月と長く、日本人の方もたくさんいらっしゃったので、本当に忙しい1か月でした。ゾマホンさんがベナンにいる間、ジャパンハウスには嵐が吹き荒れます。ゾマホンさんの行動はベナン人にも読めないので、みんな常に臨戦態勢という感じです。秘書のダベデさんはしょっちゅう怒られて、毎日しょんぼりしています(笑)もちろん怒られる原因は彼の仕事の仕方にあるわけですが・・・。

今回ゾマホンさんがベナンにいらっしゃる間に、たけし日本語学校には新しい校則ができました。それは、(1)欠席する場合には必ず教師の携帯電話にメールを送ること。(2)無断欠席3回で除籍。(3)遅刻は15分までで、それ以降は教室に入ることはできない。というものです。なかなか厳しいルールですが、学校の雰囲気は明らかに引き締まりました。

いろいろと問題も起こりますが、やはりゾマホンさんはこの学校になくてはならない人だし、他の人にはこの仕事はつとまらないだろうなと思います。毎日帰ってくるのは夜中の3時、4時。次の日も午前中の早い時間から出かけて行く。大統領特別顧問として働く傍ら、北部へ何度も視察に行き、新しい小学校や井戸を作るプロジェクトを中心になって動かす。ジャパンハウスの中では、私達日本語教師が快適に暮らし、仕事ができるようにいつも気をつかう。など、ゾマホンさんの超人的な働きぶりを挙げればきりがありません。

ゾマホンさんだけではありません、日本にいる日本人スタッフの働き方もかなり壮絶です。仕事で深夜に帰ってから、寝ないでアフリカの仕事をしている毎日です。それに比べれば、私などはだいぶ楽をさせてもらっているので、時々申し訳ないような気持ちになります。

とにかく、そういう普通の顔をした超人達によって、IFEは今日も動いています。

藤波

2010年8月28日(土)なんだかよくわからないお葬式

今日はなんだかよくわからないお葬式に行ってきました。昨日の晩、突然ダベデさんから、「近所の方が亡くなったので明日、先生もお葬式に行きます」と言われました。午前中、私は授業があったので、葬儀は市川先生にお願いしました。

葬儀はジャパンハウスの前の道路に大きいテントを3つも設置して、その中で行われました。ベナンのお葬式はとにかくにぎやかです。ミサの最中はそうでもないのですが、ミサの前後は昼間だろうが夜中だろうがお構いなしにものすごい音量で音楽をかけ、歌ったり踊ったりします。今回のお葬式もいつも通りそういう感じで、葬儀の前の晩から、大騒ぎでした。

ダベデさんの話では、ミサに数時間程出席すればいいという話だったのですが、その後状況が変わり、埋葬する場所まで行くことになりました。急きょビジネスクラスを休講にして、私と市川先生は、近所のおじちゃんやおばちゃん達と一緒にたけし日本語学校のスクールバスで、コトヌーから車で1時間程の場所にあるお墓まで行ってきました。

ベナンではよくわからないことがよく起こりますが、今日のお葬式もよくわかりませんでした。実は、そのお葬式が誰のためのお葬式であるのか、私も市川先生もいまひとつ正確に把握できていませんでした。「よく道に座っていたおじいさんです」という説明は受けましたが、近所の人たちの顔を全て把握しているわけではないので、それだけではよくわかりません。私達がどのセレモニーに参列すればいいのかも直前までわからなかったし・・・。もちろん、ご近所さんに不幸があったわけですから、葬儀に参列したりするのは当り前のことですし、私もそういうことはすすんでしたいと思っています。それでももう少し計画性というか、事前連絡というか、そういうのがあると助かるんだけどなあ、といつものことながら思ってしまいました。

藤波

2010年8月30日(月)モチベーション

市川先生の発案により、最近、教室に留学生の情報を貼りだしています。具体的には、9月から日本の大学で日本語を学ぶことになっているイェワダンさんのコメントと、来年から日本の大学院で研究することになっているアムスさんのコメントを、簡単なインビュー形式にまとめたものを貼りだしています。貼りだしてから数日経ちましたが、他の生徒の興味の示し方がそれ以外の掲示物に比べて全然違うことに気付きました。授業の前やあとに、コメントを読んでいる生徒や、その掲示物で日本語を勉強している生徒が目立つようになりました。全体的に生徒のモチベーションも上がったように思います。

留学生情報生徒のやる気を引き出すために必要なことは、やっぱりいい授業をすることが第一ですが、日本へ行く、または行った生徒の情報も他の生徒にはとてもいい刺激になるようです。

1年以上この学校にいて気づいたことは、がんばっている生徒ほどチャンスをつかみやすいという当たり前の事実です。いつも授業に来ていれば、教師の生徒に対する評価も上がるし、次に留学の話が来たら、その生徒を推したくなるのは当然のことです。もちろん、ゾマホンさんの目にとまる可能性も高くなります。何はともあれ、生徒のモチベーションが上がることは、教師にとってもうれしいことですし、学校全体の質の向上にもつながります。

今後も、留学生情報の掲示は継続していきたいと思っています。

写真は、教室で留学生についての掲示物を読んでいる生徒の皆さんです。

藤波

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