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NPO法人IFE

日本語教師の窓

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お便り 36 - 11月後半

山下先生 編

11月16日(日)「久しぶりに…」

朝食を食べようとダイニングへ行くと、Sクラス担当のトス先生が来ていました。少し話をしていると外から明らかに日本人の声が… 外を見ると日本人女性の 姿が。慌てて外へ出てあいさつしました。杉山さんというJICAの隊員の方で、9月末にベナンに来たとのこと。今日はSクラスの生徒と一緒に来てくれまし た。鬼頭先生以外の日本人に会うのは久しぶりのこと。Sクラスを最初から最後まで見学していただきました。

さらに今日の午後からは日本に留学中のオルーさんの友達で、ベナンに遊びに来ていた藤本さんもジャパンハウスを訪れてくれました。彼女はあまり時間がないようでしたが、A〜Iクラスを見学していただきました。

1日に2人の日本人が訪ねてきてくれた、今日はとても珍しい日でした。

11月17日(月)「お帰りなさい」

夜のMクラスが終わり、テラスで生徒のロジトさんにフランス語を習っていたら、背後から日本語で「こんばんは」と声が。私も「こんばんは」と返したものの 暗い中で顔がよく見えず(こちらの人は顔も黒いので夜は見分けがつきません)、失礼と思いましたがまじまじと顔を覗き込んでも生徒の心当たりがありませ ん。しばらく考え込んでいると「はじめまして」というので、「ああ、やっぱり初めてなんだ。ところで誰なんだろう」私が名前を聞こうとしたときに「ジャー ン・エドです」 「えーっ、ジャーン・エドさん!」私が想像していたイメージと少し違ったのでちょっとビックリしながらも、ロジトさんと別れジャーン・エ ドさんをジャパンハウスに招き入れました。

彼は私たちがベナンでお世話になっている「お母さん(フィロミンさん:以前ブログで紹介しました)」の息子さんで山形大学を卒業しました。みんなで遅い夕食を食べながら、日本のこと、ベナンのことについて話しました。

今日彼がジャパンハウスに来た一番の目的はゾマホンさんに会うことでしたが、ゾマホンさんは不在で結局夜中の1時半まで待つことになりました。

11月18日(火)「アルマタン」

ジャーン・エドさんが日本から預かってきてくれた荷物の中には、日本のスタッフのみなさんから来年のカレンダーと日記帳、さらに前任の成田先生から 生徒たちの写真、のど飴と粉末の抹茶ラテ、チャイラテがありました。日記帳やカレンダーはこちらで買い求めようとしていたのでとても助かりました。また、 ベナンでアルマタンを2回経験している成田先生から「アルマタン(乾季)対策」にもらったのど飴などはとてもとてもありがたいのですが、まだアルマタンを 経験していない私たちには「アルマタンっていったいどんななの?」という疑問が。きのうのジャーン・エドさんの話では「ベナンの北部に行くと息をするだけ で鼻血が出る」ということでした。私が想像する以上に厳しい季節?

そんな「アルマタン」はまもなくやってきます。くわばらくわばら。

11月19日(水)「私のフランス語の先生」

「せっかく外国に来たんだから現地の言葉を勉強したい」と思っていたんですが、日本からテキストを持ってきたわけでもなく、生徒の皆さんも忙しいので時間があるときに自分で細々と勉強してきました。

今日の夜のMクラスが終わったあと、生徒のロジトさんが「先生、フランス語の勉強はどうですか?」と声をかけてくれました。彼はフランス語 の先生です。私が「難しいです」というと、「私が教えます」といってくれました。生徒の皆さんが忙しいのを知っているので生徒から教わるのはやめようと考 えていたんですが、時間まで調整してくれて結局差し支えないと言う週1回1時間教えてもらうことになりました。来週月曜日からスタート。私の発音はかなり ひどいようなので、アルファベットの発音から教えてもらうことになりました。ロジト先生、よろしくおねがいします!

11月20日(木)「書き順」

きのうのクラスから、日本の文化の一つ「年賀状」を紹介しながら、生徒たちに書く練習をさせています。難しい漢字を書くこともさることながら、あまり縦書きになれていないせいか鬼頭先生も私も教えるのにとても苦労しています。教わるほうはもっと苦労している様子でした。

生徒が書く文字はテストや宿題でチェックしていますが、あらためて生徒が書く様子をよーく見てみると、書き順がひどいのに「びっくりした」を通り越して 「感心」しました。それは漢字だけではなくひらがなも同様です。彼らにとってはもっとも書きやすいんでしょうが、日本人である私たちの理解をはるかに超え ています。私は彼らが書くのをジーッと見て「それ、違うよ」とは思わず「へえー、なるほどね」と感心していました。

新たに始まったRクラスも、最初にひらがなの書き順を指導しましたが、今黒板に書かせてみるともうすでに違う書き順で書いています。彼らは見た目さえよければ書き順は問題ないと考えているんでしょうね。

11月21日(金)「汗が…」

今日は私たちの休みの日。秘書のベロちゃんも休みですから食事も自分たちで作ります。今朝はおかゆを作りました。シャワーを浴び洗濯したあと部屋に 戻ると汗が… 泉のようにこんこんと湧いてきます。あまりにひどいので着替えたばかりのTシャツをもう一度着替えました。それでも状況は変わらず、きりが ないのでそのままにして買い物に出かけました。

車の中はエアコンがありませんが窓からの風が心地よく頬をなでます。が、どういうわけか体からは汗が出続けています。

ジャパンハウスに戻ってからも汗は止まらず、少しだけ部屋のエアコンをつけました。

私たちが来た6月に比べて間違いなく今は暑くなっています。

結局この日は夜になっても汗が止まりませんでした。もしかして変な病気?

11月22日(土)「どこで勉強したの?」

今朝生徒の宿題をコピーするためいつものコピー屋へ。店に入るといつもと違うお姉さんが… 「どうしよう。またコピーの説明を一から始めないと」と思っていましたが、こちらの言うことに熱心に耳を傾けてくれたので安心しました。

一生懸命説明している間に中学生ぐらいの子供の客が来ました。入ってきて私の顔を見るなり「お・は・よ・う・ご・ざ・い・ま・す」と、たど たどしいながらも明らかに日本語であいさつしてきました。私は少し面食らいましたが、慌てて笑顔で「おはようございます」と返事しました。日本語で「名前 は?」と質問しましたがわからない様子。どうして日本語であいさつしてきたのか、どこで勉強したのか聞きたかったのですがだめでした。彼は私のコピーや ボールペンを買うのを手伝ってくれました。最後に「ミワヌカカ(フォン語で「ありがとう」の意味)」というと彼は日本語で「ありがとう」と言ってくれまし た。

外出するとたまに知らないひとから日本語であいさつされることがありますよ。

11月23日(日)「寝違え」

朝起きると背中に張りが。どうやら寝違えた様子。「ベナン人も寝違えるのかなあ」なんてことを考えながら鬼頭先生と朝食を食べていたら先生の口から「寝違えたようだ」と聞いてビックリ。私も寝違えたことを話しました。

今日は背中が痛いのですみませんがこのへんで失礼。

11月24日(月)「無頓着」

今日も朝から隣の長屋のアラーム代わりの大音量で目が覚めました。途中30分ほど停電があり静かでしたが、その後午前中は何かイベントでもあったんじゃないかと言うぐらいのボリューム。さすがに今日はひどかった…

ベナン人はよく言えばおおらか、悪く言えば無頓着でほかの人のことを気にしない、ということがよく見られます。車の進路を塞ぐ人やバイクも クラクションを鳴らしても気にする素振りを見せず「我関せず」。駐車にしても、斜めに止めて他の車が停められないでいても「気にしない気にしない」

我慢が限界に達しそうになったとき再び停電。この日の停電は夜まで続き、おかげで静かな半日を過ごすことができました。

11月25日(火)「また断水」

朝シャワーを浴びていたら「ちょろちょろ」出ていた水が「ぽたぽた」に。シャワーを浴びれる状況ではないのであきらめて屋上の貯水タンクを見ると中は空でした。どうやらきのうから断水していて、私が知らない間に貯水タンクの水を使っていたようです。

秘書のダベデさん、生徒のボサさんの話によると、きのう道路工事の最中に重機(だと思います)が道路の下の太い水道管を壊したということでした。結局この断水は今日復旧せず、シャワーを浴びることができませんでした。トイレに井戸の水は使いますが、体を洗うのはどうも…

11月26日(水)「ベビースターラーメン」

ベビースターラーメン今朝は水道が復旧していてシャワーを浴びることができました♪

今日の昼クラス(Lクラス)で、生徒のニャンビさんがナイジェリアで買ったというお菓子を私たちにくれました。そのお菓子は見るからに日本の「ベ ビースターラーメン」と同じ色、形。お菓子好きの私は興味津々でさっそく食べてみました。味は…… ベビースターラーメンとは似ても似つかないものでし た。食感は似ていましたが口の中にはクッキーのような甘みが広がり甘党の私はおいしくいただきました♪

みなさんはベビースターラーメンをお湯に入れて食べたことありませんか? また違う味わいがあり私は好きなんですが、このナイジェリアのお菓子はお湯に入れてはいけないと思いました。

11月27日(木)「信玄餅」

みなさん、「信玄餅」知っていますか? 私は自分で買ったことがないのでどこのお土産かよくわかりませんが(確か山梨ですよね。知識がなくてすみません)、ゾマホンさんが日本から持ってきてくれたので今日食べました。固くなってましたがおいしかったですよ♪ 

ところで、信玄餅の正しい食べ方ってあるんですか? 私はいつもきな粉が容器の外にぱらぱらとこぼれるのが気になって仕方がないのですが… どなたか正しい(もしくはきれいな)食べ方を知っている方がいたら教えてください。

今日はまったくベナンの話題でなくてすみませんでした。

11月28日(金)「ごみ」

みなさん、ごみはどこへ捨てますか? ちゃんとゴミ箱やごみ置き場に捨ててますか。今は分別回収も当たり前になってますね。ベナンでは分別回収は… していません。道路にもごみがたくさん捨てられています。

そんな分別回収の重要性をベナンの人にも知ってもらおう、ということで日本から「ブレスト」という会社の社長の伊東さんがプラスチックを石油に変える機械を持ってきてくれました。今日の夕方ゾマホンさんに紹介され、短い時間でしたが伊東さんとごみについてお話しすることができました。この機 械でベナン人のごみに対する意識が変わってくれればいいなと思います。

11月29日(土)「くらーい教室」

今日も18時過ぎから停電。昼の停電は使いませんが、夜は発電機を回します。発電機担当のドライバーのフィルメンさんは鬼頭先生とLクラスのジットレヌさんに誘われコンサートへ行き留守。代わりに生徒のルペさんがフィルメンさんに電話して回してくれました。

夜のクラス(OPクラス)が始まり30分ほど経ったとき、教室の電気が消えました。ルペさんが発電機を見に行ってくれましたが、故障したようでした。ろう そくを使おうかと思っていたとき、ルペさんがジャパンハウスからバッテリー式の蛍光ランプを持ってきてくれました。黒板の脇に置き、暗いながらも黒板は見 えるようなので授業を進めました。「たまにはこんな授業もいいなあ」なんて思っていたら、生徒たちは落ち着かないのかざわついていました。

クラスが終わる10分前にそのランプもバッテリーが切れたようで、再び教室は真っ暗に。何人かの生徒は携帯電話を取り出し黒板を照らして くれました(ベナンの携帯電話には小さい懐中電灯が付いているものがあります)。しばらくそれで授業しましたが黒板は見えず、少し会話して授業を終えまし た。

ジャパンハウスに戻っても電気はなく、秘書のベロちゃんがテーブルにろうそくを置いてくれました。ろうそくのやわらかい光に包まれての食事もよかったです。

ちなみに鬼頭先生が行ったコンサートは電気がなく、何も見ないで帰ってきたそうです。

11月30日(日)「暑い!」

明日から12月だというのに、ほんと暑い日が続いています。

NHKの「世界の天気」を見ると、ベナンの周辺にある都市の気温は30〜35度。温度計がないのでわかりませんが、ここコトヌーでも間違い なく連日30度を超えていると思います。私は寒がりなので日本にいるときは「冬がない国に行きたい」と思っていたんですが、こう毎日暑い日が続くと「寒い 日本でおでんが食べたい。鍋が食べたい。肉まんが…」なんて。ああ、よだれが…

頭も体も「暑さ」に対して拒絶反応、頭の中は「いつになったら寒くなるんだろう」とありもしないことを考えています。でも、本当に「この暑さ、いつまで続くんだろう」

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